皆さま、こんにちは。本シェルジュの赤塚です。
都心では、早くも桜が散って、新緑が目につくようになりました。つい最近「春が来た!」と思ったばかりですが、もう初夏の香りがしてきそうです。
とはいえ、急に寒くなる日もありますので、体調管理には気をつけましょう!
さて、今回ご紹介するのは、人をほめる、認める、承認するといったことに焦点をあてた本です。
皆さんは、最近人をほめていますか?イライラして話を聞かずに怒ったり、指示しているばかりだったりしませんか?
また、逆に誰かにほめられたとき、「そんなこと言われても嬉しくない」と思ったことはありませんか?
山本五十六の有名な言葉に
「やって見せ 言って聞かせて させてみせ 褒めてやらねば 人は動かじ」
がありますが、「ほめる」というのは簡単なようで難しい。
ただ自分が良いと思う事をほめればいい、というものでもありません。
では、どうすれば人は動くのか?そのヒントを示したのが本書。
コーチ・トゥエンティワンから分社化され設立されたコーチ・エイの取締役社長で、
コーチングのプロである著者が、多くの経験を通じて得たそのノウハウを教えてくれます。
テンポのいい文章で、わかりやすく実践的な本です。
「組織のメンバーに覇気がない」
「部下が自分の言ったとおりに動いてくれない」
「子供が自分と話をしてくれない」
人間関係においてこんな悩みがあるとしたら、相手のことをよく見れていないのかもしれません。
そんなときは本書を手にとってみて、自分のスタンスを見直してみてはいかがでしょうか。
私も、仕事や子育てにおいて本書を活用しようと、意識しはじめたところです(笑)

<目次>
1)今日のオススメの一冊
2)付箋
3)今日の気づき
4)本書の目次
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〓 1)今日のオススメの一冊                   〓
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「ほめる」技術
鈴木 義幸 (著)
日本実業出版社 (2002/6/24) 184ページ

今回の登場人物紹介
◆赤塚:本シェルジュ
◆N子:赤塚が勤める会社の後輩
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N子:あなたの後輩のO村くん、最近仕事が楽しそうだよね。
前はK部長に怒られてばかりで元気がなかったけど。
赤塚:そうそう。K部長、「ほめる技術」を読んだらしくて
「自分は部下のことをちゃんと見ようとしないで、自分の考えを押し付けてばかりだった」
って反省したんだって。
N子:そうか~!相手のことをきちんと見るようにしたんだね。
赤塚:うん。私もK部長に「髪切ったな!」って言われた。
誰も気づいてくれなかったからちょっと嬉しかったな。
N子:よし、私も上司や後輩のことを良く見るようにしよう!
そういえば、K部長、最近髪の毛増えたよね。声掛けてみようかな♪
赤塚:そ、それは触れないほうがいいんじゃない?(汗)
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〓 2)付箋 ~本書からの内容抽出です              〓
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■P.21より
人は太古の昔から、協力関係を作ることによって生き延びてきた種です。
好むと好まざるとに関わらず、一人だけでは生き抜いていくことはできませんでした。
そのため人の生存本能は、絶えず自分自身が協力の輪の中に入っているかどうか、
仲間はいるのかどうかということに対して、チェックをかけているといわれています。
■P.39
ほめることは技術です。何気なく人がほめられるかというと、そんなことはありません。
相手をよく見て、相手が日々どんなことを思っているのか洞察して、
どんな言葉を投げかけられたいのかを熟慮して、初めて「ほめ言葉」は発せられるべきものです。
例えば、家族の方―奥さんでも、だんなさんでも、お子さんでも、親御さんでも、誰か一人思い浮かべてみてください。
彼は(彼女は)、いったいどんなほめ言葉を聞きたいと思っているのでしょう。
■P.55
相手の答えを求めるということは、たとえ結果としてこちらが望むような答えが返ってこないとしても、
答えを求めたというその事実自体に価値があります。それは、俺はお前の答えを大事にする用意がある、
お前の答えや考え方に関心がある、というメッセージになるからです。
(中略)意見を求めるというのは、その相手に対する大きなアクノレッジメントです。
相手の中では期待されている、信頼されているという意識が高まります。信頼してくれている人に対しては、
行動を起こして応えたいという気持ちが沸き起こるものです。
■P.78
とにかく観察です。部下を見ることです。見ていないと何もいえません。
今日部下がどんなネクタイをしていたか覚えていますか。どんな靴を履いていたか知っていますか。
髪型がぱっと思い浮かびますか。部下が話をする時に好んで使う表現を知っていますか。
家ではどうでしょう。奥様を、旦那様を見ていますか。お子さんを見ていますか。
■P.88
一日に何回ぐらいみなさんは「別れ」を経験するでしょうか。お客様と、同僚と、部下と、
あるいは家族と。どのくらいその別れを大事にしていますか。
■P.129
昔であれば、上司がいえば理由なく部下が従っていたような事柄に対しても、きちんと説明を加える必要があります。
オフィスであいさつするのはなぜ大事なのか。清潔感のある髪型で出勤することがなぜ大事なのか。
机を整理するのはなぜ大事なのか。上司とアフター5に語らいあうことがなぜ大事なのか。
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〓 3)今日の気づき                       〓
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「ほめる」ためには、「相手はどうほめられると嬉しいか」を考える必要がある。
ほめるという行動は、「相手の立場で真剣に考える」機会になる。
このように相手を理解しようという姿勢が、相手に対するそれまでの固定概念を外してくれて、
信頼関係を築く第一歩につながるのだと思う。
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〓 4)本書の目次                        〓
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1章 人を動かすアクノリッジメント
2章 認めること、ほめること
3章 たった一言で気持ちは伝わる
4章 人によって接し方はさまざま
5章 相手にあったコミュニケーションを選ぶ
6章 アクノリッジメントで何が変わったのか
「ほめる」技術
鈴木 義幸 (著)
日本実業出版社 (2002/6/24) 184ページ