クリスマスイブもやっぱり読書ですよね!
引き続き「転換」をテーマに書籍を紹介する今週の本シェルジュは村上です。

聖夜に転換・・・ 今回は、本を探すのに苦労しました。

本シェルジュ同士でテーマを相談して決めるのが3ヶ月ほど前です。
そしてテーマが決まると、Amazonなどで、検索したりするわけです。
今回は「転換」
時代の変わり目を説く本を・・・と思い、数冊購入して読んだわけですが、
どれもいまいちでした。
「転換」だから、「転換」という言葉がそのまま書籍タイトルに入っている
ような場合は、扇動書であったり、悲観的、希望的・・どうも直接的すぎて
ピンときませんでした。

自分の伝えたいことを本のタイトルにするのは難しいですね。

例えば、相手に感動してほしいからと言って、
タイトルにそのまま「感動」というフレーズを入れると
単なる感動の押し付けになりますしね。

ということで、今回は、小説の中から選びました。
天の星々に願いを込めるために、「改暦」のお話を選びました。

暦が替わるのが転換???
そうなんです、ものすごい転換であることを本書で知りました。

大ロマンな星の物語です。
文庫では、上下巻ありますが、一気に読み終わりますよ!
さあ、星の大海を渡って、新しい時代に行こう!
<目次>
1)今日のオススメの一冊
2)付箋
3)気づき
4)本書の目次
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〓 1)今日のオススメの一冊                 〓
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『天地明察』
冲方 丁 (著)
角川書店(2012/5/18)282ページ(上巻)
http://goo.gl/UDbLU

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村上: S子さん、暦の種類って知っている?
S子: どうせ、私の暦には、クリスマスイブなんてないわよ!
ああ、私の北極星は何処に・・・
村上: ・・・
今使われている暦は、グレゴリオ暦というもので、
ローマ教皇が1582年に制定したものなんですよ。
日本では、1872年から使われています。
S子: その前はどうしてたのよ?
村上: 日本では、江戸時代まで、800年にわたって、宣明暦っていうものが
使われていたんです。でも、徐々にずれが大きくなって
使い物にならなくなってきたんです。
S子: 暦ってずれるのね・・クリスマスもずれないかしら。
村上: ・・・

1685年に800年ぶりに、暦が改定されて、大和暦となりました。
この物語は、暦改定に書ける天文学者・数学者たちのドラマです。

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〓 2)付箋 ~本書からの内容抽出です            〓
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<序章>

幸福だった。
この世に生れてからずっと、ただひたすら同じ勝負をし続けてきた気がする。
このことが今、春海(はるみ)には、この上なく幸せなことに思えた。
気づけば四十六歳。一体いつからこの勝負を始めていたのだろうか。

決着の時を待ちわびた気もするし、思ったよりずっと早く辿り着けた気もする。
長い道のりだったことは確かだが、それがどういうものであるか振り返ること
さえしてこなかった。そのせいか、勝負が始まったのは、つい昨日のことで
あるような思いさえする。

「は・・春海様・・・。い、いよいよです。こ、この日本の改暦の儀が、
いよいよ決します。」

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〓 3)今日の気づき                    〓
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「必至」
将棋や囲碁でも使うこの言葉。必ず詰むわけだが、「必死」ではない。

必ずその事がやってくること。そうなるのは避けられない。

この言葉をまだ、成し遂げられるかわからないときに使うと、
「必ず至る!、必ずやり遂げる」という決意になる。

自分にとっての必至とは!?

 

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〓 4)本書の目次                     〓
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序章
第一章 一瞥即解
第二章 算方勝負
第三章 北極出地
第四章 授時暦
第五章 改暦請願
第六章 天地明察

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『天地明察』
冲方 丁 (著)
角川書店(2012/5/18)282ページ(上巻)