おはようございます、本シェルジュの村上です。
今月は「習慣」をテーマに本シェルジュが本をお勧めします。

ウィキペディアでは、「習慣」は
「日常的に繰り返される行いのことであり、その土地の文化にも影響する。」モノと書かれています。

そこで、最大の習慣とは、宗教ではなかろうか?と思って今日の本を選びました。

日本人の典型なのか?多神教はなんとなくイメージはできても、一神教は全くイメージできません。
むしろ、一つのものを信じちゃうなんて思考停止以外何物でもないとも思ったりしていました。

私は、宗教心自体に興味はありませんが、なぜキリスト教、そしてイスラム教が成立して
現在のような形になっているかというプロセスには興味がありました。

そういった知的好奇心を十二分に満たしてくれる良書ですね。

もちろん、宗教上の解釈など千差万別でしょうから、Amazonの書評をみると、
星1つから5つまでバラバラです。そして星5つが一番多い。
こういった本は、ものすごく面白いことが多いですよ。

<目次>
  1)今日のオススメの一冊
 2)付箋
 3)気づき
 4)本書の目次
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〓 1)今日のオススメの一冊                 〓
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『ふしぎなキリスト教』
 橋爪 大三郎 (著), 大澤 真幸 (著)
 講談社 (2011/5/18)352ページ

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村上:S子さんは何の宗教信じているの?

S子:よく、人に宗教の話なんて聞くわね(--メ
   私は全知全能の神みたいなもんだから、他に信じるモノはないわよ。

村上:一神教なんですね。じゃあ、S子さんは神なんですか?人なんですか?

S子:え? えーと、神であり、人であり・・・

村上:では、 神=人 なんですね? 

S子:え? えーと・・・

村上:全知全能なのに、ダイエットがうまくいかないのはなぜなんですか?

S子:え? えーと・・・ 
   そんなこと言ってたら大洪水起こして滅ぼしちゃうわよ!

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〓 2)付箋 ~本書からの内容抽出です            〓
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P.16
・ユダヤ教もキリスト教も「ほとんど同じ」なんです。
・ユダヤ教の神は、ヤハウェ(エホバともいう)。その同じ神が、イエス・キリストに語りかけている。
 イエス・キリストは神の子だけれど、その父なる神は、ヤハウェなんです。
 それを「父」とか「主」とか「God」とか言っている。
 ユダヤ教とキリスト教に、別々の神がいると考えてはいけません。

P.20
・日本人は神様は大勢いたほうがいい、と考えます。
 なぜか。「神様は人間みたいなものだ」と考えているからです。

P.39
・ユダヤ人はちょっとお人よしなのではないかとさえ思えます。
・安全保障のために契約した神がちっとも安全を守ってくれなかったのに、なぜ信仰がいささかも衰えなかったんでしょう?

P.117
・この科学の時代に奇蹟を信じるなんて、と言う人がいますが、一神教に対する無理解もはなはだしい。
 科学を作った人々だからこそ、奇蹟を信じることができるんです。
 科学を信じるから奇蹟を信じる、これが、一神教的に正しい。

P.312
・一神教では、神は世界を創造したあと、出て行ってしまった。
 世界の中には、もうどんな神もいなくて、人間が一番偉い。

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〓 3)今日の気づき                    〓
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 知らないから、わからない、興味ないとなる。
 信じる信じないではなくて、その経緯を知ることは
 これからますます進展するグローバル社会の中では必須なのだろう。

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〓 4)本書の目次                     〓
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   (目次の一部抜粋です)

第1部 一神教を理解する~起源としてのユダヤ教
 ユダヤ教とキリスト教はどこが違うか?
 一神教のGodと多神教の神様
 なぜ安全を保証してくれない神を信じ続けるのか
 立法の果たす役割
 原罪とは何か
 全知全能の神が作った世界に、なぜ悪があるのか
 なぜ偶像を崇拝してはいけないのか
 奇蹟と科学は矛盾しない

第2部 イエス・キリストとは何か
 なぜ福音書が複数あるのか
 イエスは神なのか、人なのか
 「人の子」の意味
 イエスは何の罪で処刑されたか
 神の子というアイデアはどこから来たか
 イエスの活動はユダヤ教の革新だった
 イエスは自分が復活することを知っていたか

第3部 いかに「西洋」をつくったか
 精霊とは何か
 世俗の権力と宗教的権威の二元化
 イスラム教の方がリードしていた
 宗教改革
 利子の解禁
 自然科学の誕生
 無神論者は本当に無神論者か

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『ふしぎなキリスト教』
 橋爪 大三郎 (著), 大澤 真幸 (著)
 講談社 (2011/5/18)352ページ