こんにちは。本シェルジュの安藤準です。

9月にはいりだんだん秋めいてきましたね。

食欲の秋、運動の秋、芸術の秋。
何かを始めるには良い季節だと思います。

みなさんの会社や職場では「スリッパ」をはきますか?
私自身はあまり経験がないのですが、
「スリッパを履く会社は危ない」と言われたら信じられるでしょうか。

私自身、今まで多くの会社を見てきました。
沢山みてくるとだんだん、「良い会社」「悪い会社」、
「伸びる会社」「衰退する会社」が何となくわかるようになってきます。
しかし、それが何故かと言われると、
当然、ある程度説明できるものも多いのですが、
一方で、「何となく」しか言えないことがあるのです。

今回、ファンドマネージャーとして多くの会社を見てきた著者が、
良い会社と悪い会社の見分け方の、
色々な着目点を紹介した本です。
面白いのは、すべてにおいて「なぜか」という理由が説明されている点で、
会社をみる立場の人にとって一定の納得感があります。

実は本書はずいぶん前に出版された本なのですが
私自身、自分の感覚を見直すためにふと読み直したところ、
改めて面白い本だなと思いました。
もちろん、今でも参考になる本です。

この秋、ちょっと自分の会社はもちろん、
色々な会社に目を向けてみてはいかがでしょうか?

1)本日紹介する書籍

「スリッパの法則」
PHP研究所 (2006/05)
藤野 英人 (著)
AmazonURL:http://www.amazon.co.jp/dp/4569666280


2)本書を選んだ理由 どんな人が読むべき?

すべてのビジネスマンが対象です。
特に中小企業の社員や、中小企業診断士などコンサルタントの人にも
非常に参考になります

■第1章 社長の性格や人格で決まる会社の運命


○法則2 自分の過去の苦労話にインタビューの大半をさく社長の将来性は乏しい
社長のほうから積極的に苦労話ばかりをアピールされるのは、
社長がすでに目標に到達してしまったことを表明しているようなものであり、
むしろネガティブな印象しか受けないということなのです。

■第2章 要注意!会社を滅ぼす危ない社長


○法則14 社長室の豪華さとその会社の成長性は反比例する
社長室は経営者の意思が反映する場所といえます。豪華すぎる内装や調度品は会社の
風通しの悪さを示しており、その会社が成長する可能性は少ないのです。

■第3章 ダメな会社、こんなところに落とし穴!

○法則27 社内では、スリッパに履きかえる会社に投資すると、不思議に儲からない
スリッパを履くとうい行為ではなく、その背景に見える精神の問題なのです。
(略)「会社は家と同じ」と経営者が意識しているとすれば、それは悪しき家族主義です。

■第4章 良い会社と悪い会社の分かれ道

○法則55 悪い会社は常に似ている
勝ちパターンは、それぞれ固有の特徴がありますが、負けパターンは常に同じです。

■第5章 常識にとらわれると判断を間違える

○多角化は多悪化を招く
多角化経営が評価されたのは数年前までのことです。

4)今日の気づき

色々な法則を「なるほど」と思いながら見ていると、
だんだん一定の価値観が見えてきます。
それは一言でいえば、「将来と事業」に目が向いているか?
ということかと思います。
常に将来に目を向けながら仕事に邁進したいものです。

5)本書の目次

序章 ファンドマネージャーだからわかる会社の真の姿
第1章 社長の性格や人格で決まる会社の運命
第2章 要注意!会社を滅ぼす危ない社長
第3章 ダメな会社、こんなところに落とし穴!
第4章 良い会社と悪い会社の分かれ道
第5章 常識にとらわれると判断を間違える

「スリッパの法則」
PHP研究所 (2006/05)
藤野 英人 (著)
AmazonURL:http://www.amazon.co.jp/dp/4569666280