こんにちは!本シェルジュの関です。
17回目の投稿です。
今回の本は、町工場の先代社長が急死したことから、主婦であった娘に白羽の矢が立ち、急遽社長に就任して、会社の立て直しに奔走する一連の過程を綴った実話です。
話がとても面白く、引き込まれていきます。
町工場や、事業承継の現場を垣間見ることもできます。
そして何より、最後まで読むと、心がホッと温まり、とても前向きな気持ちになれます。
今回引用したもの(後述)は、後半の筆者の仕事論の部分からピックアップしました。前半のストーリーの部分は、是非本書を手にとってお読みください。
<目次>
1)今日のオススメの一冊
2)付箋
3)今日の気づき
4)本書の目次
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
〓 1)今日のオススメの一冊 〓
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
町工場の娘
主婦から社長になった2代目の10年戦争
諏訪貴子(著)
日経BPマーケティング(2014/11/18)245頁
今回の登場人物紹介
■S:本シェルジュの1人
■T:友人。大企業を辞めて、実家の中小企業を継ぐべく修行中
-----------------------------
S:よう、ひさしぶり。年賀状見たよ。お父さんの会社に入ったんだって。
T:そうなんだよ。父も60を過ぎたから、そろそろ戻ってこいと言われてね。
S:先代社長の経営哲学を学んでいるのかい?
T:経営哲学というか、毎日毎日あれこれうるさくてね。
S:何いってんだよ。社長から直に後継者教育を受けられるなんて幸せじゃないか。この本を読みなよ。いきなり先代社長が他界して、後継者に抜擢された娘さんは大変苦労したみたいだよ。
T:そうだよな。ありがたいと思ってしっかり学ぶことにするよ。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
〓 2)付箋 ~本書からの内容抽出(引用)です 〓
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
注)ページ数は、2015/1/21、第1版第3刷のものです。
■「「ザ・町工場」となるために絶対に必要なものがある。「知恵」だ。それも1人の知恵ではない。社員全員の知恵を結集することが重要だと考えている。私が「これぞダイヤ精機」と思う光景がある。何か問題にぶち当たった時、何人もの社員がわっと集まり、狭い工場内で一緒に考えている姿だ。」(207頁)
■「考えすぎることなく、不安を感じすぎることなく、「何とかなる」の精神で新しいことに飛び込む。先を見通して準備を整えておきたいタイプの女性も、時にはそういう思い切りの良さを持ってほしい。その姿勢が新しい道を切り開くのだと思う。」(221頁、222頁)
■「個性は許される範囲で最大限に発揮すれば、人の強みになる。そう思って、「やりたいこと」をとことん追求してみてはどうだろうか。一部の人からは、批判的にとらえられるかもしれない。しかし、雑音が聞こえてきても、「受け流す」「割り切る」力を持つこともまた大切だと思う。」(227頁)
■「ネガティブ思考を排除すると、ひたすら前向きになれる。「失敗」と感じることがなくなる。なぜかというと、目標を達成するまでやり続けるから。途中段階でうまくいかないことを失敗と見てしまう人もいるかもしれない。だが、私の中では成功のための「過程」でしかない。」(230頁)
■「そう、大事なのは、どんな場においても、悔いのないよう「小さな勇気」を持って行動することだ。自分を変え、人生を変えるチャンスは至る所に転がっている。」(239頁)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
〓 3)今日の気づき 〓
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
この本を読むと、筆者は元々(遅くとも社長に就任した時点では)経営者としての資質が備わっていた方なんだろうと感じました。だからこそ、主婦からいきなり社長に就任しても、会社をうまく軌道に乗せることができたのだと思います。
普通の2代目が全てそのような経営者としての資質を備えているわけではない。
そういう意味で、事業承継を成功させるためには、事前に十分な後継者教育を行うことが本当に重要なことだと改めて感じました。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
〓 4)本書の目次 〓
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
はじめに
第1章 突然、渡されたバトン
第2章 手探りの会社再生
1 生き残りのための「3年の改革」
2 体当たりの「人材育成」
3 明日のための「フロンティア開拓」
第3章 私の仕事論
おわりに
町工場の娘
主婦から社長になった2代目の10年戦争
諏訪貴子(著)
日経BPマーケティング(2014/11/18)245頁
コメントを残す