こんにちは。本シェルジュの村上です。
はやくも7月に入って、今年が半分終わりましたね。
さて、どのビジネス書でもそうですが、最初に読みたいのは目次です。
今日紹介する、「もっとも美しい数学、ゲーム理論」の目次は、
XXXとゲーム理論の組みあわせです。
XXXに入るのが、なんと・・・・
経済学、生物学、脳神経学、人類学、社会物理学、ネットワーク、量子力学、確率論、統計力学。
一体、ゲーム理論はどんな学問なのだ。
これらすべての学問をつないで、融合させる神の学問なのか?
個々の人間から、マクロな社会、ミクロな粒子・・・すべてが融合される日はくるのか?
ロマンを感じさせてくれる一冊です。ちょっと難しいところもありますが、
各章の冒頭と最後は読んでおきたい。
冒頭は、なぜその学問とゲーム理論が融合するのか?
そして、章の最後は、他の学問との関係は?というあたりが刺激的です。
色んな学問がありましたが、生物学が一番読んでいてしっくりきました。
みなさんも自身の興味のある分野だけつまんで読んでみるのもありかと思います!
<目次>
1)今日のオススメの一冊
2)付箋
3)気づき
4)本書の目次
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〓 1)今日のオススメの一冊 〓
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『もっとも美しい数学 ゲーム理論』
トム ジーグフリード (著)、 冨永 星 (訳)
文春文庫 (2010/9/3) 427ページ
http://goo.gl/C6Klq
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[村上]:
世の中の人間が、全員S子さんだったら、世界はどうなりますかね?
:
あら、理想的で、素晴らしい世界になるに決まっているじゃない!
[村上]:
そうですか? 全員が争って、滅亡しちゃう気もしますね。
:
むきー! あんたこそ、まっさきに、滅んじゃうわよ。
[村上]:
激しく戦う生き物ばかりがいる世界では、
逆に、協調路線で争わない生き物が生き残るらしいですよ。
:
えっ!!!
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99匹の生き物が協調して生きている場合、1匹だけが相手を攻撃してまわれば
その1匹の全勝になるかもしれない。
相手の取る戦略によって、最適な行動は変わってくる、
そしてその均衡点は存在するのか?
そんなゲーム理論を魅力いっぱいで紹介してくれている本です。
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〓 2)付箋 ~本書からの内容抽出です 〓
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P.48
ゲーム理論は、かりに人間が利己的かつ合理的にふるまったとしたら
なにが起こるかを教えてくれるというのである。
P.124
日食を予測するときには、月や太陽の化学組成はどうでもよく、
体積と動きだけが問題にある。その意味で、
ゲーム理論には、天気予報と似たところがある。
P.126
ある会社が、大規模で金のかかる生産プラントを建設することを決めたとしよう。
たとえそのせいで製品コストが上がったとしても、自分たちの力の入れ具合を
競争相手に見せびらかすことで、ひょっとすると、恐れをなした相手が
市場から逃げ出すかもしれない。
P.139
動物が餌を求めて競い合う際に、思ったほど激しくは争わない場合がある
P.277
ガン細胞は協調戦略をとらずに利己的にふるまう。
P.373
物理学も生命体も、つまるところ安定や均衡を求めている。
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〓 3)今日の気づき 〓
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人々の振る舞いがゲーム理論によって、解明、予測できるようになったら・・
そんな解答はないとも思うし、一方で、あるんじゃないかと想像してしまう。
そんな、夢のある学問、それがゲーム理論。
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〓 4)本書の目次 〓
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序章
第一章 アダム・スミスの「手」 経済学と科学の融合
第二章 フォン・ノイマンの「ゲーム」 ゲーム理論の誕生
第三章 ジョン・ナッシュの「均衡」 ゲーム理論の基礎
第四章 メイナード・スミスの「戦略」 生物学とゲーム理論
第五章 ジークムント・フロイトの「夢」 脳神経学とゲーム理論
第六章 ハリ・セルダンの「解」 人類学とゲーム理論
第七章 ケトレーの「統計、マクスウェルの「分子」 社会物理学の誕生
第八章 ケヴィン・ベーコンのつながり ネットワークとゲーム理論
第九章 アイザック・アシモフの「ヴィジョン」 社会物理学とゲーム理論
第十章 デヴィッド・マイヤーの「コイン」 量子力学とゲーム理論
第十一章 ブレーズ・パスカルの「賭け」 確率論と、統計力学とゲーム理論
エピローグ
ゲーム理論についてさらに知りたい方へ
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『もっとも美しい数学 ゲーム理論』
トム ジーグフリード (著)、 冨永 星 (訳)
文春文庫 (2010/9/3) 427ページ
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