こんにちは。本シェルジュの赤塚です。
新年あけましておめでとうございます。
本年も、本シェルジュをどうぞよろしくお願い致します。
皆様にとって良い年でありますように。
さて、本日も昨年に引き続き「転換」のテーマに沿ってご紹介します。
今回は、周囲に対するものの見方、考え方の「転換」を促してくれる一冊です。
皆さんは、人間関係での悩みはありますか?
上司のやり方についていけない。
夫、あるいは妻と会話をするといつもイライラする。
子供との会話が少ない・・・などなど。
大小はあるにせよ、たいていの人は何らかの問題をお持ちだと思います。
そして、日常生活にありふれている人間関係の問題。
その根本原因をつくり出している発生源が、
「自分自身のものの見方にある」と感じることも少なくないのではないでしょうか。
本書は、そんな人間関係における問題について
「自分自身が原因を作った張本人であるにもかかわらず、そのことを自覚していない」という状態
(本書ではこれを「箱の中に入っている」と表現します)に対して目を向け、気づかせてくれる一冊。
対話形式でわかりやすく、シンプルに実感・納得させてくれます。
あの上司があんな評価をするから・・・
あの人があんな態度で話をするから・・・
と、人のせいにする前に、
自分の考え方・態度に問題がなかったか?と振り返ってみるだけで解決することはたくさんある。
そんなことを素直に思わせてくれる一冊です。
<目次>
1)今日のオススメの一冊
2)付箋
3)今日の気づき
4)本書の目次
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〓 1)今日のオススメの一冊 〓
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自分の小さな「箱」から脱出する方法
アービンジャー インスティチュート (著), 金森 重樹 (著), 冨永 星 (著)
大和書房 (2006/10/19) 280ページ
amazonURL : http://goo.gl/Bbske
今回の登場人物紹介
◆赤塚:本シェルジュ
◆N子:赤塚が勤める会社の同期
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N子:どうしたの?ため息ついて。
赤塚:今の仕事がつまらなくて・・・異動願いでも出そうかな。
N子:あら?最初その組織に配属されたとき、新しい仕事ができるー!上司に感謝ー!って
盛り上がってたじゃない。
赤塚:最初はね・・・。
でも、今の上司は大して評価してくれてないし、周りも協力的じゃないし、
仕事も事務的でおもしろくないし。
N子:なるほど~(こりゃ箱の中に入っているみたいだわ・・・)
気持ちはわかる。一度この本読んでみない?
赤塚:ん?
「あなたこそが問題を引き起こしている張本人かもしれませんよ」かー。
そうかなぁ・・・(半信半疑)
N子:もちろん、それが全てじゃないとは思うけど、
一度振り返ってみるだけで全然変わってくると思うよ。
赤塚:そうだね。今のままじゃマイナス思考から抜け出せないだろうし、読んでみるよ!
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〓 2)付箋 ~本書からの内容抽出です 〓
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■P.31より
「えてして、問題がある人物自身には、自分に問題があるということが見えなくなっている。
組織が抱えているさまざまな問題の中でも、これはもっともありふれていて、
もっともダメージの大きい問題なんだ」
■P.50より
つまり人間は、相手が自分をどう思っているのかを感じることができる、これがポイントなんだ。
自分が相手から、なんとかしなくてはならない問題と見なされているのか、操られているのか、
策略を巡らされているのかが、わずかな時間でわかってしまう。偽善だってかぎつけられる。
見せかけの親切の下に隠れている非難を、感じ取ることもできる。
そして往々にして、そういう相手の態度を恨めしく思う。
■P.75より
人はまず、相手の行動にではなく、相手のありよう、つまり相手が自分に対して箱の中にいるか
外にいるかに対して反応するんだから。
■P.82より
人が他の人々にどのような影響を及ぼすかは、行動よりも深いところにあるものによって決まる。
箱の中にいるか外にいるかが問題なんだ。
(中略)とにかく、箱の中にいると、現実を見る目がゆがんでしまう。
自分自身のことも他の人々のことも、はっきりと見ることができなくなる。
自己欺瞞に陥るわけだ。そしてそこから、人間関係のあらゆるごたごたが起ってくる。
■P.174より
つまり、組織の中では、一人の人間が箱の中に入ってしまって、成果をあげることに
気持ちを集中できなくなると、その同僚たちも、成果をあげることに集中できなくなっていく。
共謀関係がどんどん広がっていって、結局は同僚同士が対立し、作業グループ同士が対立し、
部署のあいだに対立が生まれる。
組織を成功に導くために尽力しようと集まった人々が、結局は、互いに欠点を見つけては喜び、
互いの成功をねたむことになる。
■P.206より
『どうすれば箱の外に出られるのか』という質問は、実は二つに分けることができる。
まず第一に、『どうすれば箱の外に出られるか』ということ、そしてその次に『どうすれば、
一度出た箱の外に居続けられるのか』ということだ。
(中略)誰かに対して箱の外に出たいと思ったその瞬間、君はもう箱の外に出ている。
なぜなら、相手を人間として見ていればこそ、外に出たいと感じることができるんであって、
人間に対してそういう感情を抱けるということは、すでに箱の外に出ているという事なんだ。
■P.232より
目の前にいる人々が常に持っている基本的な『他者性』、つまり相手は自分とは違う一個の独立した
人間であるという事実と、目の前にいるのとは別の人たちとともに箱の外に出ているあいだに学んだこととが
相まって、相手の人間性が、わたしたちの箱を突然突き通す瞬間があるんだ。
その瞬間に、自分が何をすべきかがわかり、相手を人間として尊重しなくてはならないということがわかる。
相手を、自分と同様きちんと尊重されるべきニーズや希望や心配ごとを持った一人の人間として見はじめた
その瞬間に、箱の外に出るんだ。
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〓 3)今日の気づき 〓
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「周囲の事象はわが心の反映なり」という言葉を思い出しました。
人間関係での問題はたいてい自分に原因がある。
そう考え方を転換することで、物事が前進することはたくさんあります。
人間関係に限らず、「最近うまくいかないな」と感じたときは、
この本にある考え方を活用し、自分を振り返ってみると解決策に出会えるのではないかと思います。
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〓 4)本書の目次 〓
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第1部 「箱」という名の自己欺瞞の世界
「君には問題がある」
自分だけが気づいていないこと
何も見えない状態に陥るとき ほか
第2部 人はどのようにして箱に入るか
箱に入っているのは、あなた一人じゃない
箱の中に押し戻されてしまうとき
あなたを箱の中に追い込む「自分への裏切り」 ほか
第3部 箱からどのようにして出るか
「素直な自分」を引き出す
「どうすれば箱の中から出られるか」
人として、相手と接する ほか
自分の小さな「箱」から脱出する方法
アービンジャー インスティチュート (著), 金森 重樹 (著), 冨永 星 (著)
大和書房 (2006/10/19) 280ページ
amazonURL : http://goo.gl/Bbske
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