こんにちは! 本シェルジュ田中聡子です。
先週、上海へ行ってきました。上海は3回目でしたが、行くたびに食べるのが
LILIAN BAKERY のエッグタルトです。
http://www.shanghainavi.com/food/43/
1回目は、店頭のディスプレイにひかれて購入し、あまりのおいしさに日本へ持ち帰りました。
2回目と今回は、一緒に行った友人に「絶対おいしいから食べてみて」、
「おいしくて思わず日本へハンドキャリーしちゃったくらいだよ」
と強烈アピール。べつに回しものではないのですが(笑)
私が取った行動は、この本に書かれていることといくつもの重複点がありました。
店頭の一番目立つ所にはエッグタルトがどーんと陳列
されていますが、これが他のパンや焼き菓子も混在して
売っていたら目にとまらなかったかもしれません。
そして前回と今回、私の友人たちは、私の
「持ち帰ってもおいしかったよ」の言葉で
お土産としても購入していました。
わたしは、友人がにこにこしているのを見て
いっしょににこにこして喜んでいただけですが、
お店としては、まさに思うつぼ!の行動ですね。
この本は、小さな企業、小さな店を対象に書かれていますが、
「個店」を「個人」に置き換えて読めばそのまま
自分のブランディングの話にもなると思いました。
以前の著書である「スモールビジネスマーケティング」も
類似の内容を扱っていますが、この本の方が
具体例が多くて伝わりやすい印象です。
ぜひお手に取ってみてください。
<目次>
1)今日のオススメの一冊
2)付箋
3)今日の気づき
4)本書の目次
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〓 1)今日のオススメの一冊 〓
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小が大を超えるマーケティングの法則
岩崎 邦彦 (著)
日本経済新聞出版社 (2012/2/25)
今回の登場人物紹介
◆田中:本シェルジュ
◆モリさん:田中行きつけの美容師さん
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モリさん:田中さん、上海行ってきたんですね。
田中 :予定ぎゅうぎゅうづめであっという間だったのですが、
いろいろ面白い発見もありました。
ジャコウネコの体内を通ったコーヒー豆で入れたコーヒーの
ショップとか!
1杯3千円くらいするので、さすがに飲まなかったですが、
せっかくだからと、そのお店で(普通のだけど)
コーヒーを飲みました。
提案とか、ストーリーとかあると、
つい引き込まれちゃうんですよね。
モリさん:じゃ僕も提案力を鍛えてみようかな。田中さん、こんな
髪型面白いと思うんですけど、いかがですか(ニヤリ)?
田中 :・・・。提案と実験はちがうから!
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〓 2)付箋 〓
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◆「小さな店にひかれる人々」の特性
(一部抜粋)
「小さな店にひかれるか否か」は、属性ではなく、スタイルなのである。
「小さな店にひかれる人々」の特性は以下の通りだ。
<特性1>「本物志向」が強い
<特性2>「人的コミュニケーション志向」が強い
<特性3>「関係性志向」が強い
<特性4>「地元志向」が強い
<特性5>「低価格志向」ではない
◆小規模を「強み」に変える3つの力
・「本物志向」+「非価格志向」→本もの力
・「関係性志向」+「地元志向」→きずな力
・「人的コミュニケーション志向」
→コミュニケーション力
◆シンボルを作る
突然だが、あなたは次の文章の空欄に、どのような言葉を
入れるだろうか?
「シンガポールと言えば 」
「マレーシアと言えば 」
伝えたいのは、「シンボル(核)」を作る効果だ。
シンボルは、商品だけとは限らない。「サービス」「技術」
さらには「人」もシンボルになりうるだろう。
(中略)
まず、シンボルで顧客をひきつけ、その後で「実はこんな商品もあります」
といった訴求方法が有効なのである。
◆小さな企業の「3絞り」
ここまでの議論から、「絞る」という言葉が、小さな企業の
「ほんもの力」を強化するためのキーワードとして浮かび上がってくる。
小さな企業が絞るのは、次の3つだ。
・商品を絞る
・想定ターゲットを絞る
・知恵を絞る
◆「口コミ」か「広告」か
あなたは、次の2つのメッセージのうち、どちらに影響されるだろうか
A:「あの店のケーキ、最高のおいしさなの」
B:「当店のケーキは、最高のおいしさです」
売り手の言葉よりも、買い手の言葉の方が、はるかに人の心に響く。
◆口コミのコントロールは可能か
「口コミの発生」=伝えやすい×伝えたくなる
口コミの発生やその連鎖を促進するためには、この式の下の2つの項
を大きくすればよい。そのためのポイントをいくつか見てみよう
伝えやすい?:店名や商品名が短く、覚えやすい
伝えやすい?:特徴が絞り込まれていて、言語化しやすい
伝えやすい?:語るための材料がある
伝えたくなる?:高い顧客満足度
伝えたくなる?:商品・品揃えに個性、オリジナリティがある
伝えたくなる?:顧客とのコミュニケーションを重視する
伝えたくなる?:顧客の声を聞く
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〓 3)今日の気づき 〓
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モノがなかった時代はものを「買える」という結果が大切でしたよね。
モノが簡単に手に入るいまは、「買う」というゴールまでの
道のりを一緒に楽しみたい気持ちが増えているのだと思う。
まるでロールプレイングゲームのように。
5分でお姫様を救出できるゲームはつまらなさそうですものね。
「買う」という動作を、どれだけイベント=コトにできるかが勝負。
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〓 4)本書の目次 〓
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まえがき
第1章 マーケティング的発想 ──Marketing Mind
第2章 小さいことは、いいことだ ── Small is Better
第3章 「小さな店にひかれる人々」を狙え ── Targeting
第4章 「ほんもの力(A)」を高める ── Authenticity
第5章 「きずな力(B)」を高める ── Bond
第6章 「コミュニケーション力(C)」を高める ── Communication
第7章 小規模を「チカラ」に変えるために
あとがき
参考文献
小が大を超えるマーケティングの法則
岩崎 邦彦 (著)
日本経済新聞出版社 (2012/2/25)
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