本シェルジュの村上です。
Amazonでの価格推移のグラフを見ると、マスク50枚で7000円程度の価格がついていたのが、ほんの一年前でした。今では、700円台でも販売されており、あほらしいマスク狂乱でした。
その頃、台湾でのマスクマップを作ったということで話題になっていたのが、本日紹介する書籍のオードリー・タンさんでした。日本では高齢でITに知見の少ない大臣が登用される中、若くてITに詳しい人が国のデジタル施策の旗を振っているの羨ましくは思いましたが、その時はこの人自身に興味を持ったわけではありませんでした。
本書を手にとったのも、たまたまでした。コロナになってジョギングすることが増えてまして、音楽を聞きながら走っていましたが、たまには本を聞いてみるといいのではと思い出しました。やはりテレワークが増え、電車での移動が減ってしまうと、本を読む時間は減少してしまい、読書不足を感じていました。
以前、一度オーディオブックを聞いてみた時は、一冊に時間がかかりすぎてオーディオブックは効率が悪い!と思い利用していませんでした。本日紹介する本もオーディオブックだと7時間かかります。ところが1日1時間走れば1週間で読み終えることができました。これからもオーディオブック読書も選択肢に入れていきたいと思います。ジョグの友に。
ただ、今回本書を紹介するにあたって、オーディオブックだとあの発言はどのへんだったかなと再度見つける検索性が低く、結局、Kindleでも書籍を購入してしまいました。やはり一長一短はありますね(^^;
さて話がそれてしまいました。本書は強い意思を持って手にとったわけではなく、オーディオブックとして上位に表示されていたから選択しただけでしたが、共感ポイントは多かったです。
コロナの話でもAIの話も出てきますが、決してそれが主題の書籍ではないです。
音で聞いたからかもしれません、長い時間で聞いたからかもしれませんが普段のビジネス書の読書より共感できたと思います。
1)本日紹介する書籍
オードリー・タン デジタルとAIの未来を語る – 2020/11/29
オードリー・タン (著), プレジデント書籍編集チーム (編集)
2)本書を選んだ理由 どんな人が読むべき?
デジタル万能と思ってしまう人
コロナで心が狭くなっている人
3)付箋 本書からの内容抽出です
デジタルは使い所が大事ですね。
私は必ずしも「すべての面においてデジタル技術を使わなければならない」と考えているわけではありません。 たとえば、新型コロナウイルスを防ぐための最良の方法は、やはり石鹸を使うことであり、二番目に良いのは、アルコール消毒をすることです。これらをデジタル技術で置き換えることなどできませんし、石鹸やアルコール消毒を科学的なテクノロジーに置き換える必要もありません。 しかし、デジタル技術を用いることで、石鹸の使い方をより広く、より早く、人々に理解してもらうことができます。
AIが命令する時代が来るとは思わない。
「社会におけるAIの普及」について想像するのであれば、ドラえもんがいい例だと思います。〜中略〜
ドラえもんの役割は、のび太くんがやりたくないようなことをさせたり、のび太くんに何かを命令して実行させることでは決してありません。
逆に、ドラえもんがいるからといって、のび太くんが自分の代わりにドラえもんに山登りをさせて、自分は行かないということになるわけではありません。また、のび太くんが勉強や外出が不要になるわけでもありません。のび太くんを成長させるのが、ドラえもんの目的であるはずです。
高齢化社会はますます進む。人口の大半を締めていく層を置いていってしまっては新のデジタル化は進まない。
もしも高齢者が不便を感じるのであれば、それはプログラムの問題であったり、端末機器の使い勝手が悪かったりするからでしょう。そんなときはプログラムを書き換えたり、端末を改良して、高齢者が日頃の習慣の延長線上で使えるように作り方を工夫すればいいのです。
つまり、高齢者に合わせたイノベーションを行うのです。
今でも、なんか勉強しなくちゃとはよく思う。でも何のために?というのがないと無駄に時間を取ってしまうことになってしまう。
「大学のどの学部で勉強すればいいのか」と聞かれたら、私はいつも「何を勉強したらいいのかわからないのであれば、まだ勉強を始めないほうがいい」と答えています。
どこかの国では、自助、共助、公助
デジタル社会で求められる三つの素養──「自発性」「相互理解」「共好」
4)今日の気づき
コロナ、デジタル、AI、そして台湾ならではの政治、日本にしても台湾にしても課題が山積している。
ついつい、私ななんかも、もっとデジタルを使う方に全振りしてほしいと思っている。キャッシュレス使えない店をなくしてほしいと思っている。マイナンバーカードを全員が持って、デジタルな行政が進めばいいと思っている。
でもオードリー・タンさんは、人を置き去りにしない世界、そのためのデジタル活用の重要性を伝えてくれる。老人が使えないなら使えるようなUIと教育の仕組みがもっと必要。
そしてそれは実現できる。
読むことで広い心になれる書籍だと思う。
オープンマインド。
技術の未来も大事だけど、広い心と広い視野を持って考えられる人たちを増やしてくれる。
5)本書の目次
序章 信頼をデジタルでつないだ台湾のコロナ対策
第一章 AIが開く新しい社会──デジタルを活用してより良い人間社会を作る
第二章 公益の実現を目指して──私を作ってきたもの
第三章 デジタル民主主義──国と国民が双方向で議論できる環境を整える
第四章 ソーシャル・イノベーション──一人も置き去りにしない社会改革を実現する
終章 日本へのメッセージ──日本と台湾の未来のために
ーーーー
オードリー・タン デジタルとAIの未来を語る – 2020/11/29
オードリー・タン (著), プレジデント書籍編集チーム (編集)
コメントを残す