「上から目線」・・・、最近、普通に使われるようになった言葉ですね。
多くは、上司からの偉そうな指摘に対して、
部下が反発を感じる時に、使われるような印象があります。
しかし、本当にそうなのでしょうか?
本書では、「上から目線」の構造を、
上司などの上からの立場と
部下などの下からの立場で、
分析してくれます。
<目次>
1)今日のオススメの一冊
2)付箋
3)気づき
4)本書の目次
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〓 1)今日のオススメの一冊 〓
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『「上から目線」の構造』
榎本 博明 (著)
日本経済新聞出版社 (2011/10/12)225ページ
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[村上]:
S子さんって、ほんと「上から」ですよねえ。
[S子]:
あんたが、下なんだから「上から」で当然でしょ!
[村上]:
そんなに、偉そうにふるまっていると、
S子さん、友達無くしますよ。
[S子]:
「上から」って指摘する事自体、
「上から目線」だから、あなたも友達いないでしょ?
[村上]:
えっ!
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そうですよね、「なんだ、あいつ上からでうざい!」って言っている時、
あいつを、見下しているから、うざいんでしょうね。
自分が上からになってないか、要注意ですね。
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〓 2)付箋 ~本書からの内容抽出です 〓
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P.26
・ここで疑問に思うのは、「上から目線」を指摘し批判する側と、
いわゆる上の立場からアドバイスした側と、
どちらが「上から」なのかということである。
P.68
・知的に成熟することによって、理想自己を高く掲げるようになると同時に
現実の自分を厳しい目で見つめるようになるということである。
その結果、両者のズレが大きくなる。
<中略>
年長になるほど自己嫌悪感や自分への不満が増すのも、
理想自己を高く掲げ、現実自己を批判的に眺められるように、
心が成熟していることの証拠とみなすことができる。
P.112
・一人で学食にいけないため、
トイレで弁当を食べる大学生が増えているというのである。
・なぜ一人で学食に行けないのか。それは、一人で学食で食べていると、
「友達のいない孤独なヤツ」と見られるからだという。
P.158
・「上から目線」と非難されないように「空気を読む」というのだ。
友達関係にも処世術が必要というわけだ。
P.217
・「そのままの君でいいんだよ」という心のケアの精神が広まることによって、
なんとか克服しようとするよりも、「まあ、いいか」と気にかけないように
する風潮が広まっているように思われる。
「これも自分の個性だ」と開き直ってしまうのだ。
P.218
・「そのままの自分を受け入れる」ということと、
「そのままでいい」といいうことは、同じではないのだ。
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〓 3)今日の気づき 〓
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尊敬できる先輩や年長者から、指摘をもらうと素直に受け止められるのに、
自分と同レベルくらいと考えている人からのアドバイスって
つい反発してしまいがちです。
つねに、オープンマインドを持って、謙虚な気持ちで受け止めねば・・・
と、改めて感じました。
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〓 4)本書の目次 〓
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プロローグ「上から目線」とは何か
第1章 なぜ「上から目線」が気になるのか?
上から目線には二種類ある/ウザいと思われるオトナの特徴 他
第2章 「上から」に陥りがちな心理構造
上下、勝ち負けでものを見る人々/自己愛の強人物の傾向とは 他
第3章 空気読み社会のジレンマ
占いを信じる人にありがちな傾向/空気を読まなくてはならないという呪縛 他
第4章 目線に敏感な日本人
お客に説教するアルバイター/年長者と若者のねじれ関係の元凶 他
第5章 「上から目線」の招待
引きこもりは日本的現象/やさしさと弱さは接近している 他
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『「上から目線」の構造』
榎本 博明 (著)
日本経済新聞出版社 (2011/10/12)225ページ
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