こんにちは。本シェルジュの川原茂樹です。
今日は、『読んでいない本について堂々と語る方法』という
ちょっと挑戦的なタイトルで、以前から気になっていた本をご紹介します。
いわゆる速読のノウハウ本ではなく、
「そもそも本は読む必要がない」という大胆な主張
私は、速読セミナーを主催しているので、世の中の読書法を色々研究しています。
速く読むには「いかに読まずに済ませるか」が重要だと思うので、
共通する考え方なのかも、という期待感がありました。
さらに驚いたのは、小説など文学書を対象にしていること
世界的名著を読まずに、語るとは!?
あなたの常識をゆさぶる1冊。いかがでしょうか?
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1)本日紹介する書籍
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読んでいない本について堂々と語る方法
ピエール バイヤール(著) (筑摩書房 2016/6/10)300ページ
https://www.amazon.co.jp/dp/4480097570
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2)本書を選んだ理由 どんな人が読むべき?
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・読書に苦手意識がある方
・読まずに、その本について語るなんて、言語道断!と思う方
※手っ取り早くテクニックを求めている人には向きません。
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3)付箋 ~本書からの内容抽出です
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■ ある本について的確に語ろうとするなら、ときによっては、それを全部は読んでいない方がいい。いや、その本を開いたことすらなくていい。(中略)
その本を読んでいることがかえって弊害を招くこともあるのだ。(p12)
■ どれほど熱心な読書家であっても、存在するすべての書物のほんの一部しか読むことはできない。(中略)つねに読んだことのない本について語らされる可能性があるのである。(p22)
■ 重要なのは書物についてではなく、自分自身について語ること。(p264)
■ 読んでいない本について語ることは、まぎれもない創造の活動なのである。(p269)
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4)今日の気づき
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文庫本なので、サクッと読めるかと思ったら、かなり濃い内容でした。メイン部分は深く広範囲で、事例も多いので、引用でお伝えするのが難しい。著者はフランスの大学教授。文学などについて創造的批評論という個性的な理論を展開している方のようです。
ただ、どこから読んでも示唆に富む内容で、楽しめます。
当然のことですが、まったく本を読まずに、本について語れるというほど甘くない。読んでない本を語れる程度に、教養を身に着けることが前提となるでしょう。そんな野暮なことは書いてありませんが。。。
本の内容より、その本から何を感じ、何を学んだかを想像(創造)しながら語る、というのが大人の遊びなのかもしれません。
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5)本書の目次
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- 未読の諸段階(「読んでいない」にも色々あって…)
・ぜんぜん読んだことのない本
・ざっと読んだ(流し読みをした)ことがある本
・人から聞いたことがある本
・読んだことはあるが忘れてしまった本 - どんな状況でコメントするのか
・大勢の人の前で
・教師の面前で
・作家を前にして
・愛する人の前で - 心がまえ
・気後れしない
・自分の考えを押しつける
・本をでっち上げる
・自分自身について語る
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読んでいない本について堂々と語る方法
ピエール バイヤール(著) (筑摩書房 2016/6/10)300ページ
https://www.amazon.co.jp/dp/4480097570
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