みなさん、こんにちは。本シェルジュの岩永です。

11月に入り、すっかり冷え込んできました。体調管理には気をつけたいもので
す。気づけば、今年も残り2ヶ月ですね(汗)
我が家では、5歳の娘がクリスマスツリーを出して、飾り付けも完了していま
す。

年内にこれをやりたい!年内にこれは絶対にやらなければならない!など、多
くの人は、日常的な目標から、比較的大きな計画にもとづく目標を管理をしな
がら、日々生活していると思います。
ただ、人にもよると思うのですが、だいたい目標や計画は、その通りにはいき
ませんね(笑)

例えば、1時間で終わらせる見込みだった資料作成の仕事が、実際は2時間以上
かかってしまったなどはよくある話だと思います。
このような場合、見込みが甘いと言えば、それまでですが、1日は24時間しか
ありませんから、少しずつ、仕事の遅れが発生してしまいます。

リミットがあるので、どこかでは徹夜してでも解消せざるをえないのですが、
ついつい、遅れがちな仕事は、私の経験上、①取りかかれば、短時間(せいぜ
い数時間程度)で終わるとわかっている仕事、もしくは、②どれくらいの時間
をかければ終わるのかよくわからない新規の仕事、のどちらかです。

一つの仕事を、できる限り短時間かつ高品質に終わらせることを主眼として書
かれた本もたくさんあります。「すぐやる!」系のビジネス書は、本シェルジ
ュでもたびたびご紹介しておりますが、本書は、「やる気を出せ!」とか「気
合いを入れろ!」ではなく、著者の作業療法士が、脳を自然に「すぐやる」よ
うに仕向ける”科学的な方法”を説明してくれています。
とても、斬新な切り口です。

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 1)本日紹介する書籍
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すぐやる! 「行動力」を高める“科学的な”方法
文響社 (2016/7/27)208ページ
菅原洋平 著
AmazonURL:https://www.amazon.co.jp/dp/4905073464

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 2)本書を選んだ理由    どんな人が読むべき?
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「すぐやる!」本ですが、あえて、このような類の本を読まなくても「すぐや
る!」が継続的に実践できている方にもおすすめです。
なぜなら、すぐやれない人の、すぐやれない理由を理解し、サポートできるかも
しれないからです。
その観点では、チームで仕事をするリーダークラスの方にも是非読んでいただく
と良いと思います。

また、お子様のいらっしゃる方にもおすすめです。
子どもがどうしたら、できないことをできるようになるのか?そのために、親
がとるべきスタンスについてもヒントが書かれています。

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 3)付箋 ~本書からの内容抽出です
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■P.3より
「すぐやらない」ことで、寝る時間が遅れたり、自分の仕事が遅れるだけなら
まだいいですが、そのときにやっておかなかったせいで周囲の人に迷惑をかけ
たり、自分の評価が下がる場合もあります。

「すぐやらない」原因は、「性格」や「やる気」でしょうか。それは違います。
脳が「すぐやる」モードになっていないだけです。

■P.25より
課題をすぐに解決して高い成果をあげる人に、睡眠不足の人はいません。
(中略)
日頃から睡眠が不足しがちな人は、「問題が起こってから対処する」という発
想を持っています。

■P.26~27より
本書は、脳を「すぐやらない」「できない」状態にしないことが目的です。こ
こに”意志の力”は関係ありません。
あなた自身が頑張るのではなく、あなたの脳が動きやすいように仕向けるので
す。

■P.42より
いつもと違うところにものが置かれるだけで脳が余計なエネルギーを使ってし
まい、ミスを誘発しやすくなるからです。

■P.67より
「いつもと違う」状況にあるときこそ、「ちょっとだけ手をつけてから行動を
区切ること」を意識しましょう。

■P.129~130より
「すぐやる人」や「できる人」が、自らの体験から得た感覚をもとにして組み
立てた言葉は、「すでにすぐやれている人」「できている人」にしか、本質的
には伝わらないのです。

■P.136より
しかし、取りかかっていない状態で「やればできる」と唱えても、脳は、どう
すればいいかを理解できません。

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 4)今日の気づき
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本書を読んで、感じたのは、リハビリを専門とする作業療法士の著者ならでは
の経験に基づく、優しさでしょうか。
我々は、ついつい、自分ができることで、人ができないことに対して、「なぜ
できないのか!?」と思ってしまったり、見下してしまったりします。
同様に、自分自身に対しても、「できるのにやれない自分はダメだ―」などと
卑下してしまい、モチベーションが更に下がり、さらに先延ばしにしてしまう
などの悪循環を起こしてしまったりもします。

本書を読んで、他人であれろうと、自分自身であろうと、できないことに対し
て「寄り添って、できるようにしてあげるサポートをする、仕掛けをしてあげ
る」ということを学びました。

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 5)本書の目次
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序章 「すぐやる人」に共通するたった1つの習慣とは?
1章 「やるべきこと」にすぐ手をつけるコツ
2章 「ひとつのこと」を終えたあと、「次」にスムーズに取りかかるには?
3章 すぐやる集団、すぐやらない集団・・・・・・「すぐやらない」は伝染する!?
4章 「脳が勝手にやる気になる」言葉の使い方
5章 「やればできる」という言葉でかえって「本気」が出せなくなっていた!?
6章 「すぐやるスイッチ」をすぐ入れる簡単な方法
7章 行動力が劇的に上がる「触る力」活用法
8章 「なんとなくいつもネガティブ」の原因は、「脳の慢性疲労」にありました
おわりに 「すぐやる」だけで、毎日がぐんと自由で快適になる
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すぐやる! 「行動力」を高める“科学的な”方法
文響社 (2016/7/27)208ページ
菅原洋平 著
AmazonURL:https://www.amazon.co.jp/dp/4905073464