こんにちは!本シェルジュ・イレギュラーズの関義之です。
6回目の投稿です。

皆さん、風邪などひいておりませんか?インフルエンザやノロなどがはやっておりますのでくれぐれもご注意ください。
私は、先週の水曜から体調を崩し、最終的に2日間寝込んでおりました。まだ完全復活しておりませんが、元気をだして投稿します(カラ元気?)。

今回ご紹介する本は、トーハン調べ2012年年間ベストセラー第1位のあの本です。ベストセラーですから、このメルマガ読者なら既に読まれた方が大半かもしれません。

この本は、ノウハウ本というよりはエッセーです。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK0703K_X00C12A9000000/
そういう意味では、本シェルジュにふさわしくないかもしれません。また、筆者の人間味あふれるキャラクターがこれまでの成功の大きな要素になっていると思いますので、私のような凡人には簡単にはマネができません。
でも、どんなに才能がある人でも色々なことを日々考え努力を重ねているという事実が分かるだけでも、読む価値があるのではないかと思います。

話自体はとってもおもしろいです。
もちろん、エッセーとして読む人にもおすすめです。

<目次>
1)今日のオススメの一冊
2)付箋
3)今日の気づき
4)本書の目次

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〓 1)今日のオススメの一冊                   〓
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聞く力 心をひらく35のヒント
阿川佐和子(著)
文藝春秋(2012/1/20)253頁
http://www.amazon.co.jp/dp/416660841X

今回の登場人物紹介
■S:弁護士13年目の本シェルジュ
■F:Sの知り合いの新人弁護士
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F:法律相談って難しいですよね。悩んでいるんですよ。
S:時間ないけど、ちょっとなら聞くよ。法律相談って確かに難しいよね。限られた時間で、事案を理解して、適格なアドバイスをしなければならないからね。
F:そうなんですよ。
S:最初は、適格なアドバイスがいえるかに不安があったけど、最近では、いかに相談者に話してもらうかが重要だと思っているんだよね。
F:はい…。
S:適格なアドバイスをするにしても、その材料となる事実関係をうまく聞き出せないといけない、そのためには、相談者と弁護士との信頼関係がつくれないといけないよね。
F:はい…。
S:それから、相談者は、アドバイスを得たいという欲求以外に、話を聞いてもらいたいとか、話をしながら頭の中を整理したいという欲求もあるんだよね。そんなときに、弁護士が話を遮って一方的にあーだこーだと説明しても、満足感は得られないよね。
F:はい…。
S:話の聞き出し方なら良い本があるよ。「聞く力」。話題になっているから知っているかもね。僕はもう読んだから貸してあげるよ。じゃあ、時間ないから行くね。バイバイ。
F:…。(結局、僕の悩みは全く聞かずに、一方的に喋り尽くして言ったなぁ。たしかに、これじゃ、満足感が得られない…)

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〓 2)付箋 ~本書からの内容抽出(引用)です          〓
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注)ページ数は、2012/12/25、25刷のものです。

■「そして、できればゲスト自身が苦労して作り上げた作品や業績に関心を向けることが、相手の心を開く一つの手立てとなるような気がします。誰だって、「あの雑誌の受け答えが面白かった」と言われるより、「あなたの書いたあの文章が面白かった」「あなたの演技が魅力的だった」と言われるほうが嬉しいに決まっていますものね。」(62、63頁)

■「話を聞く。親身になって話を聞く。それは、自分の意見を伝えようとか、自分がどうにかしてあげようとか、そういう欲を捨てて、ただひたすら「聞く」ことなのです。相手の話の間に入れるのは、「ちゃんと聞いていますよ」という合図。あるいは、「もっと聞きたいですねえ」という促しのサインだけ。そうすれば、人は自ずと、内に秘めた想いが言葉となって出てくるのではないでしょうか。」(148、149頁)

■「相手より高い視線から話をする。相手の前で腕を組む。その二点については、ときどき、「あ、いかんいかん」と慌てることがあります。…ことに自分がインタビューをする立場にあるときは、できるだけ相手の視線より高いところから聞かないようにしなくてはならないでしょう。逆に言えば、少し下から尋ねると、なんとなく相手は、「あ、この人は謙虚な人なんだな。自分に危害を加える恐れはなさそうだな」と安心し、緊張せずに話してくれるのではないでしょうか。」(186頁)

■「ああ、大事なことをききそびれているな。今になると、わかります。そういうことはしょっちゅうあります。インタビューの最中は気づかなくても、あとになると、明らかに、「次の質問に心を奪われていたな」ということが見えるのです。つまり、相手の話をちゃんと聞いていない。」(215頁)

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〓 3)今日の気づき                       〓
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人の話をちゃんと聞くということは、その人に感心があるということを示すメッセージそのもの。聞く力は、コミュニケーション能力として必須ですね。

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〓 4)本書の目次                        〓
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まえがき
Ⅰ 聞き上手とは
1 インタビューは苦手
2 面白そうに聞く
3 メールと会話は違う
4 自分の話を聞いてほしくない人はいない
5 質問の柱は三本
6 「あれ?」と思ったことを聞く
7 観察を生かす
8 段取りを完全に決めない
9 相手の気持を推し測る
10 自分ならどう思うかを考える
11 上っ面な受け答えをしない
Ⅱ 聞く醍醐味
12 会話は生ものと心得る
13 脳みそを捜索する
14 話が脱線したときの戻し方
15 みんなでウケる
16 最後まで諦めない
17 素朴な質問を大切に
18 お決まりの話にならないように
19 聞きにくい話を突っ込むには
20 先入観にとらわなれない
Ⅲ 話しやすい聞き方
21 相づちの極意
22 「オウム返し質問」活用法
23 初対面の人への近づき方
24 なぐさめの言葉は二秒後に
25 相手の目を見る
26 目の高さに合わせる
27 安易に「わかります」と言わない
28 知ったかぶりをしない
29 フックになる言葉を探す
30 相手のテンポを大事にする
31 喋りすぎは禁物?
32 憧れの人への接し方
33 相手に合わせて服を選ぶ
34 食事は対談の後で
35 遠藤周作さんに学んだこと-あとがきにかえて

聞く力 心をひらく35のヒント
阿川佐和子(著)
文藝春秋(2012/1/20)253頁
http://www.amazon.co.jp/dp/416660841X