こんにちは。
「本シェルジュ」の廣瀬達也です。

もう2月になってしまいますが、旧暦では新年快楽!ということで・・
みなさん年末年始で見るテレビって決まっていますか?そもそも「ウチにテレビ ないし・・」という人も少なくないかもしれません。私はテレビ好きでして(ド ラマ派です)、さらには「大晦日は紅白派」です。昨年末の紅白は久しぶりに結構よ かったです。ついでに言えばピンクレディーが登場したレコード大賞も良かった ですね(大賞受賞よりピンクレディーのインパクトが大)。

さて、メディアの中心だったテレビの存在感が薄れつつある今日です。「お茶の間」 に向けて広告を放ってもどこまで届いているのか分かりません。そもそも「お茶の 間」そのものがどれだけ存在しているのかも怪しいとも言えます。もちろん、魅力 的な広告はチラホラあります。しかし、「上手いなーコレ」と思っただけで、実は 消費行動に繋がっていないことも少なくなくないですか?さらには「すっごくイン パクトあったけど、あれってどこの広告だったっけ?(あるいは何の宣伝だった っけ?)」というケースさえありそうです。

情報過多な今の時代に、メッセージを届けて、さらに消費行動を喚起す ることは、とても困難になってきています。それは企業の広告だけでなく、個人の ブログなどでも言えそうです。

今回ご紹介する本は、

「ファンベース―支持され、愛され、長く売れ続けるために」
(佐藤尚之 著)

そう、元電通でコミュニケーション・デザインの匠である「さとなお」さん
の本。「明日の広告」「明日のプランニング」に続き、今回もやさしい言葉で現代の 空気と方向性をザックザックと説明してくれています。

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 1)本日紹介する書籍               
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「ファンベース ―支持され、愛され、長く売れ続けるために」
筑摩書房 (2018/2/6) 288ページ
佐藤尚之(著)
AmazonURL:https://www.amazon.co.jp/dp/448007127X
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2)本書を選んだ理由 どんな人が読むべき?             
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・「話題性」は作れるけど長続きしない。もっと継続的に世の中に影響与える方法 を知りたい。
・「ファンを作る」という理屈は分かる。でも、具体的にどうすればいいのか分から ない 。
・新規顧客開拓では単発的な売上向上しかできない。長期的な数字を得られるようにしたい。
・「共感が大切」っていうことには納得。でもそれって「キレイゴト」ですよね。 数値に表すことができないとビジネスに結びつかないですよ。
・ 自分のブログの読者を堅実に増やしたい。
・ SNSの普及というか媒体の多様化で、どういう媒体で誰にアプローチできるのかが分からなくなってきた。一度きっちり整理したい。
・さとなおさんの考えを吸収し、世の中の理解を整理し、自分の発信活動に活かしたい。

と感じているみなさん

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 3)付箋 ~本書からの内容抽出です   
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■ p.007
ファンベースとは、ファンを大切にし、ファンをベース(ベースには、土台、支持母体などの意味がある)、中長期的に売上や価値を上げていく考え方だ。

■ p.012
・世の中に情報も商品もエンターテイメント(エンタメ)も溢れかえりすぎ
ていて、キャンペーンがとても届きにくくなった。
・そんな過酷な環境下でたまたまキャンペーンが話題になっても、一過性かつ瞬間風速的であっという間に忘れ去られてしまう。

■ p.019
「バズって話題になったけど、それだけで、何も変わらなかったんです」

■ p.022
リーチして認知を獲得したあとにどうするのか。どうやって気持ちを継続
させ、ファンにしていくのか。どうやってファンたちのライフタイムバリ
ュー(LTV)を上げていくのか。それらをあらかじめ構築したうえでリーチ
しないと意味がないと思うのです。簡単にいくと「瞬間的なリーチは意味
がない」ということです。

■ p.058
「選択肢が多ければ多いほど人は選ぶのに悩み、選んだ結果が本当にいい
ものか気にもなり、自信をなくし、結局選ぶのをやめてしまう」

■ p.127
つまり、企業の創業ストーリー、企業の苦難のストーリー、商品の開発スト
ーリーなどは愛着を強くする重要なコンテンツであるし、それらにアクセス
しやすくしておくことはとても基本的なことなのである。

■ p.240
「東京は別の国」である。ネットを活用しているのは、東京など大都市圏に
住んでいる人が多く、その人たちは情報過多、エンタメ過多でキャンペーン
がとても届きにくい。届いたとしてもすぐに忘れ去られる。

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 4)今日の気づき                       
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相変わらずの「さとなお節」に癒やされつつも、所々でハッとさせられました。
広告宣伝に関わる人でなくても、何かイベントを企画してしっかりと浸透
させたい人、自分のブランディングとその普及を気にしている人、など
いろんな立場の人に「なるほどねー」と思わせる内容が散りばめられている
と思います。
それにしても、なかなかやっかいな世の中です。そこに新たな楽しさとか、
面白さがあるのですが・・・。

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 5)本書の目次                        
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はじめに ファンベースは、あなたが思っているより、たぶん、ずっと重要だ

第一章 キャンペーンや単発施策を、一過性で終わらせないために
第二章 ファンベースが必然な3つの理由 
第三章 ファンの支持を強くする3つのアプローチ
〜共感・愛着・信頼
第四章 ファンの支持をより強くする3つのアップグレード
〜熱狂・無二・応援
第五章 ファンベースを中心とした「全体構築」の3つのパターン
第六章 ファンベースを楽しむ(もしくは実行の際のポイントの整理)

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「ファンベース ―支持され、愛され、長く売れ続けるために」
筑摩書房 (2018/2/6) 288ページ
佐藤尚之(著)
AmazonURL:https://www.amazon.co.jp/dp/448007127X

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