おはようございます。本シェルジュの平川雄二です。
毎日朝7時に出社し、帰りは終電まで会社に残り働き続ける。
そんな生活に嫌気がさしたことがきっかけとなり、かねてからの夢を実現するため“起業”を選択する方は少なくありません。
しかし、起業した後も、いつしか“食べていくため”に同じような生活を繰り返していることに気づきます。
「こんなはずではなかったのに…。」
まるでブラック企業で働いているかのように自分を酷使する、通称「自家ブラック化」の袋小路にはまり込んでしまっていたのです。
この原因は、どこにあったのでしょうか?
頑張りが足りないわけではありません。
営業力が足らないわけでもありません。
ましてや、マーケティングやスキルが足らなかったからでもないのです。
ビジネスを「ストック化」できていないことが原因だと著者は指摘しています。
「ストックビジネス」の視点から長期的な安定収入を生み出す方法を紐解いていきます。
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1)本日紹介する書籍
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「ストックビジネスの教科書」
ポプラ社 (2015/10/20) 237ページ
大竹 啓裕(著)
www.amazon.co.jp/dp/4591146944
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2)本書を選んだ理由 どんな人が読むべき?
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すべてのビジネスパーソンにお勧めできる書籍です。
その中でも、特にこれから起業を考えている方や、起業後キャッシュフローに悩んでいる経営者の方にお勧めです。
冒頭に書きましたが、「働けど働けどわが暮らし楽にならず」というような「自家ブラック化」の袋小路に陥ってしまうと、そこから抜け出すことは容易ではありません。
日々の仕事に忙殺され、思うように自社のビジネスモデルを考え直す時間もなく、結果として既存ビジネスを続けてしまうことになるからです。
自分が本当にやりたいことや、生活をより良くするためには「経済的な安定」があることに越したことはありません。
そのためには、ビジネスをストックするモデルをつくることが重要です。
本書では、ストックビジネスとは何か、構築するためにはどうすればよいか17のビジネスモデルと8つの課金モデルについて具体的に説明しています。
また、応用編としてストックビジネスの収益構造(収益ユニット)と、継続していくための「チューニング」について書かれているため、自社のビジネスにあてはめながら読み進めていくことができます。
ビジネスにおいて現状を打破したいと考えている方には、是非読んでいただきたい一冊です。
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3)付箋 本書からの内容抽出です
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■P12
「ストックビジネス」とは、継続的な利益をあげることができるビジネスです。
こう説明すると、たとえばお客様から安定した仕事をもらえることを「ストックビジネス」だという方がいますが、残念ながらこれは「ストック」とは言えません。
「下請け」はストックビジネスではありません。なぜなら、お客様が倒産したり、顧客が取引先を変えたりすることがあり、それにより収入は途絶えるからです。
「ストックビジネス」の定義で最も重要なのは、あなた自身がそのビジネスのオーナーであるということです。
■P48
・継続的にお金が入る(「お金」とは利益や儲けのことを表す)
・売ることができる
これが「ストックビジネス」の定義です。
本書においては、この2つの定義を満たすビジネスのことを、「ストックビジネス」と呼ぶことにします。
■P68
私には、ずいぶん前から習慣にしていることがあります。それは、電車に乗ったときに、必ず車内広告に目を通すことです。
それも、漫然と目を通すわけではありません。広告のほとんどは、何らかのビジネスが絡んでいます。そのビジネスに「ストック性」があるかどうかを意識的にみるようにしています。
たとえば、「初回無料」という文字をみれば、反射的に「このビジネスはストック性の高いビジネスだ」と思います。なぜなら、初回を無料にしても、その後に続く連続的な課金によって、十分に収益が上がるのだろうと容易に推測できるからです。
■P95
「自分の強み」を教えてくださいというと、こう答える方がいます。
「以前の職場では部長職に就いていて、数百人の部下を束ねていました」
たしかに、それは立派な「経歴」です。しかし、これからストックビジネスを作ろうとしているときに重要なのは、どれくらい出世したかという「経歴」ではなくて、実際に何ができるのかという「強み(スキル)」なのです。
■P169
「基準となる1商品あたりの粗利益」×「毎月増加する定期的に購入するお客様の数」×「継続する人の割合」
この要因の値の変化によって、全体の収益が変わってきます。これが収益ユニットの神髄です。
■P192
チューニングとは、そのストックビジネスの「収益ユニット」が高い収益を上げ続けるために必要となる、きめ細かい「調整」のことです。
チューニングはビジネスの経年劣化を防ぐためだけではなく、不完全なビジネスモデルのストック性を高めるのにも大いに力を発揮しますし、チューニングのアプローチでフロービジネスをストックビジネス化することも可能です。
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4)今日の気づき
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本書を読んで感じたことは、フロービジネスはある意味「営業力やスキルなどの属人的な側面」から考えるのに対し、ストックビジネスは「仕組み」から考えるビジネスということです。
ビジネスがどのように成り立っているのか、自社、顧客、競合を含めた体系的な仕組みづくりこそがストックビジネスの根幹です。
また、具体的な例が多く掲載されていたので、異業界のストックビジネスと対比することで、自社のビジネスについて理解が深まりました。
そして、日々の物事をとらえる際に、「このビジネスはストック性があるのか?(=ストック思考)」と考えるきっかけになりました。
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5)本書の目次
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はじめに ビジネスがうまくいかないたった一つの理由
第1講 「ストックビジネス」とは何か?
第2講 ストックビジネスへの道
第3講 ストックビジネスの収益構造を理解する~収益ユニット」を極める~
第4講 ストックビジネスを極める~「チューニングが9割」~
おわりに 今日からストックビジネスを始めよう
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「ストックビジネスの教科書」
ポプラ社 (2015/10/20) 237ページ
大竹 啓裕(著)
www.amazon.co.jp/dp/4591146944
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