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□■本シェルジュがオススメする今日の一冊■□ Vol.410 2018年9月10日
~本シェルジュ達から、頑張るビジネスパーソンへの贈り物~
本シェルジュ=本のコンシェルジュのことです。
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こんにちは。本シェルジュの吉田です。
9月になり、暑さも終わりが見えてきた日々ですね。今年度も上半期は期末を迎えるこ
ろです。企業業績は、順調な企業も多い昨今ですが、やはり桁違いなのがトヨタ自動
車。2018年3月期の最終利益は36・2%増の2兆4939億円と過去最高を更新しました。
そんなトヨタ自動車のジャストインタイム、カイゼン等々は日本の企業のお手本だとさ
れてきましたが、ちょっと違う視点からトヨタの強さに迫った一冊です。
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1)本日紹介する書籍
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トヨタの強さの秘密 日本人の知らない日本最大のグローバル企業
酒井崇男 講談社現代新書(2016/3/20 ) 262ページ
AmazonURL:http://www.amazon.co.jp/dp/4062883627
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2)本書を選んだ理由 どんな人が読むべき?
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トヨタと言えばやれ、ジャストインタイムだ見える化だカイゼンだといろいろな経営用
語にもなっているトヨタの生産方式がありますが、製品開発の側面からトヨタの強さに
迫った本書は、違ったものの見方を与えてくれると考え、取り上げました。
そもそも、在庫を最小限に売れる分だけ作るトヨタの生産方式も売れるものを生み出さ
なければ何の意味もないのです。
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3)付箋 ~本書からの内容抽出です
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■P.28より
リーンというコンセプトは開発でも生産でも共通している。すなわち、人であろうと材
料であろうと資金であろうと設備であろうと投入した経営資源が、必ず経済的な価値を
持つ資産性の高い情報やモノそして人の問題能力の蓄積になっていかなければならない。
■P.155より
主査の使命は自分が実現したい製品を作ることである。ライン組織の各部は専門的な仕
事をするが、最終的に決定するのは製品の社長である主査なのである。
■P.237より
トヨタの主査をはじめトヨタ側の設計者の求める機能・性能・原価を満たす努力をして
いるうちに系列社内には技術が蓄積される。設計法、製造法が蓄積される。またそのた
めの人材も育つ。つまり三つの情報資産がやはり大きくなる。
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4)今日の気づき
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トヨタの製品開発は、現場に権限を与えて人材育成、ノウハウの蓄積を図っている点が、
売れる車を生み出しているのです。とかくトヨタ生産方式に注目されていたトヨタの違
う側面を垣間見ることができたのではないでしょうか?
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5)本書の目次
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?はじめに
?序 章 トヨタを知らない日本人
?第1章 国道248号線の東と西
?第2章 知識化する「ものつくり」
?第3章 主査制度とは何か
?第4章 売れないモノの基礎研究はしない
?第5章 TQMと主査制度
?第6章 トヨタを支える系列
?第7章 トヨタ流を支える企業文化
?終 章 トヨタになるには
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【発行者】本シェルジュ
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