こんにちは!本シェルジュの関です。
18回目の投稿です。
夏休みに子どもが作文を書いていたので、作文のお作法を教えるのに何か参考になるものはないかとネットで探していたところ、今回ご紹介する本に出会いました。
この本は、作家の井上ひさしさんが、1996年11月15日から3日間、岩手県一関市で開いた大人向けの作文教室の講義録です。前半は講義、後半は受講生の作文の紹介とその講評という構成になっています。
読み手に理解してもらうためには、日本語を理解し、言葉の意味をしっかり辞書で調べ、構成を考えに考え抜いて文章を作り上げていくことが大事なんだと、改めて勉強になりました。
この本を読んでいる最中に夏休みが終わり、先に子どもが作文を書き終えてしまったので、子どもにではなく(笑)、本シェルジュ読者にご紹介しますね。
<目次>
1)今日のオススメの一冊
2)付箋
3)今日の気づき
4)本書の目次
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〓 1)今日のオススメの一冊 〓
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井上ひさしと141人の仲間たちの作文教室
井上ひさし ほか(著)
新潮社(2002/1/1)273頁
http://goo.gl/KGpoaa
今回の登場人物紹介
■S:本シェルジュの1人(弁護士)
■U:Sと一緒に一般向けの本を共同執筆している仲間
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S:そろそろ原稿書けた?
U:書いたよ。しかし、Sの文章は固いよな。
S:そうか。これでもわかりやすく書いたつもりなんだけどなあ。
U:例えば、毎回、「~は、」って主語を書くでしょ。しつこいよね。
S:裁判文書や契約書では、それが当たり前なんだけど、一般向けの文章ではしつこく感じちゃうんだね。
U:この本(注)では、「日本語は主語を削ると、とてもいい文章になるというのが鉄則ですから。なるべく主語を消していく。」と書いてあるよ。
S:そうなんだ。本を執筆する前に、作文のお作法を一から勉強しないといけないなあ。
(注)「井上ひさしと141人の仲間たちの作文教室」63頁
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〓 2)付箋 ~本書からの内容抽出(引用)です 〓
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注)ページ数は、2014/4/25、第15刷のものです。
■「いい文章とは何か、さんざん考えましたら、結局は自分にしか書けないことを、どんな人でも読めるように書く。これに尽きるんですね。」(32頁)
■「まず「だれが読んでもわかるための技術的な規則」ですが、「段落」ということが実に大事なことです。「段落」とは簡単に言いますと「ひとまとまり」ですね。あるひとつの考え方の「ひとまとまり」と考えてください。」(40頁)
■「これから文章を書こうという人は、どこに出かけるにもハンドバッグや鞄の中に字引を入れて持って歩き、とにかくわからない言葉は徹底的に調べる。」(47頁)
■「ものを書いていて文章が活き活きして自分でもおもしろいな、というのは、周到に計算して書いているうちに、自分にも予想もつかないような展開になる時です。それが実は文章の本当の値打ちです。予想もつかなかった展開とは、もともと自分の中にあったことです。普通に考えていては出てこないけれど、長期記憶の中からはとんでもないものがヒュッと出てくるんです。」(146頁)
■「最初は理屈で組み立てなきゃだめです。考えて、考えて、考え抜いて、もうこれならどこからでも書ける、というところまでちゃんとやったうえで、いったんそれを脇に置いて、スーッと書きはじめる。そういうときに長期記憶の中から、いろんなものが出てくるんです。それが、われわれ物書きの理想郷なんです。」(147頁、148頁)
■「「段落」について、ここで少し説明しますと、これは感覚の問題です。この段落のつけ方で、物を書く人の才能が、ある程度計られます。…(省略)…この段落をつくる心を養うには、たくさん本を読んで、自分の気に入った段落を書く人を見つけて、その人のやりかたを勉強するほかありません。」(151頁、152頁)
■「書いては考える、考えては書く。そうして一歩ずつ前へ進みながら、ある決断を自分で下していく。人間は書くことを通じて考えを進めていく生き物です。書いたものを世間に発表するかどうかは別として、物を考える一番有効な方法-それは「書く」ことであることを確認して、私のお話を終えたいと思います。」(266頁)
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〓 3)今日の気づき 〓
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本を読むことは、その内容を楽しんだり、知識を補充したりするだけではなく、文章の書き方の勉強(作文のお手本)にもなるんですね。
時間を見つけてもっと本を読みたいと思います。
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〓 4)本書の目次 〓
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一時間目
二時間目
三時間目
四時間目
あとがき
井上ひさしと141人の仲間たちの作文教室
井上ひさし ほか(著)
新潮社(2002/1/1)273頁
http://goo.gl/KGpoaa
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