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ビジネス書書評の本シェルジュ

十歳のきみへ-九十五歳のわたしから

十歳のきみへ-九十五歳のわたしから

本シェルジュの松林です。寒い日が続きますが、お元気ですか?

さて、今回は生き方や哲学という角度から、聖路加国際病院名誉院長・日野原重明さんの著書を取り上げます。
日野原さんは1911年生まれで現在102歳ですが、今なおスケジュールは3年先まで一杯だそうです。多数の著書や講演、テレビへの出演実績があり、皆さんもそのどれかに触れたことがあるかもしれませんね。

あとがきによると、本書は、著者が各地の小学校で出張授業をする中でつのった「いまだに実現できない世界の平和を、いままさによい心の習慣を身につけようとしている子どもたちに託したい」という思いから生まれたとのことです。

命について、人の成長について、平和についてなど、平易な言葉遣いで優しく語りかけるこの本。タイトルどおり10歳の子どもにはもちろん、戦争体験がなく物質的に満ち足りた中で育った親世代にも得るところが多いと思います。

<目次>
1)今日のオススメの一冊
2)付箋
3)今日の気づき
4)本書の目次

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〓 1)今日のオススメの一冊                   〓
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十歳のきみへ-九十五歳のわたしから
日野原 重明 著
冨山房インターナショナル (2006/4) 185ページ

今回の登場人物紹介

■松林:りかの父。
■りか:小4。よく学校の保護者面談で「欲がない」と言われるタイプ。
-----------------------------
松林:りか、もうすぐ『1/2成人式』だね。早いもんだ。

りか:何がそんなに早いの?私にとって1日や1年はすごく長いけど。

松林:振り返ることのできる時間が増えれば増えるほど、時間が過ぎていくスピードがアップして感じられるんだよ。ママも、「ついこの間、新年になったばっかりだと思ってたら、もう1月も終わりだわ」って言ってたでしょ。

りか:ふーん。(興味なさげ)

松林:…じゃあ、パパよりずっと長く生きてきた人が10歳の小学生に向けて書いた、この本を読んでみたら?自分や時間の大切さが少しはわかるかも。

りか:あ、このおじいさん、テレビで見たことある。この本読んでみるよ。

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〓 2)付箋 ~本書からの内容抽出です              〓
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■P32より
わたしがイメージする寿命とは、手持ち時間をけずっていくというのとはまるで反対に、寿命という大きなからっぽのうつわのなかに、せいいっぱい生きた一瞬一瞬をつめこんでいくイメージです。
ぼんやりして時間を過ごそうが、なにかに没頭して過ごそうが、時間をどうつかうかは、一人ひとりの自由にゆだねられています。その時間の質、つまり、時間の中身を最終的にきめているのは、きみ自身だということです。

■P50より
人は、失敗の体験からも、また悲しい体験からも、たくさんのことを学ぶことができます。それはすごいことでしょう?
ただ残念なことに、つらくて悲しいそのただなかで、そのことに気づくことができたらいいのですが、人間はそこまでかしこくはないようです。
でも、そこから逃げることを考えるのではなく、ずっとがまんしたり、どうしてなのかと考え続けたりしていれば、あとになってから、つらい体験がむだでなかったとわかるときがきます。そういうものだとわかれば、なんだかすこしほっとしますね。

■P88より
はずかしがりやも、あまえんぼうも、泣き虫も、おせっかいも、目立ちたがりも、おくびょうも、どれもあまりほめられることのすくない性格ですが、それだから「わるい」ということはすこしもありません。
きみのもっている性質のそれぞれの強弱やバランスは、きみが努力すればそのうちに自分で調節できるのです。自分の性格を自分の望むようなかたちに変えていくというチャレンジは、とてもおもしろいものであり、挑戦のしがいもあります。

■P115より
きみという人間がどんなふうに成長し、どんな生き方をするかは、自分でつくりあげていけるということです。性別やすがたかたちや、いずれ死ぬということは、遺伝子によってしっかり決められていて、人の力や意思では動かしようがありませんが、どう生きるかということにおいては、一人ひとりが自由に取り組めるのです。なんだか大きな宿題をもらっているような気がしますね。

■P172より
きみ自身が感じる、痛いとか、つらいとか、悲しいとか、苦しいといった感覚や感情をたよりにして、ほかの人のことを深く察する「知る」に努めてみてください。
「知る」ということのなかにもっと想像力をこめることができれば、世界中がひとつになって平和を求めていく力もそこから生み出すことができるだろうと、わたしは信じています。

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〓 3)今日の気づき                       〓
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本書からは、著者の生への強い肯定、人間への信頼、そして平和への思いを感じ取ることができます。
タイトルどおりに子どもでも読める平易な本ですが、一人の社会人として、また子を持つ親としても、残りの人生をどう過ごしていくかを考えさせられる、深い内容の本だと感じました。

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〓 4)本書の目次                        〓
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詩/ぼくが十歳だった時のこと
はじめに-自己紹介
1 寿命ってなに?
2 人間はすごい
3 十歳だったころのわたし
4 家族のなかで育まれるもの
5 きみに託したいこと
あとがき-この本を読んでくれたきみと、きみのお父さんとお母さんへ

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
十歳のきみへ-九十五歳のわたしから
日野原 重明 著
冨山房インターナショナル (2006/4) 185ページ

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