おはようございます。本シェルジュの丸山祐哉です。
2014年もスタートして一週間程度がたち、本日から仕事を再開する方も多いのではないでしょうか?
新年を迎えるとともに目標設定をした方も多いと思いますが、目標を設定するためには、まず自分自身を深く理解する必要があります。
本日はその理解をサポートする本をご紹介させていただきます。

人間の思考を「速い思考」と「遅い思考」に分けて考察した本です。
例えば、有名なミュラー・リヤー錯視の問題(二本の同じ長さの線に、向きを変えた矢羽根がつけられ、どちらの線が長いかを問うもの。)を目にしたとき、
「速い思考」は矢羽根が外を向いている方が長いと判断し、
「遅い思考」は錯視効果を踏まえて、二本の長さは同じと判断します。

この本で自分自身の思考をより理解することができれば、2014年をより有意義に過ごせるかもしれません。
<目次>
1)今日のオススメの一冊
2)付箋
3)今日の気づき
4)本書の目次
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〓 1)今日のオススメの一冊 〓
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ファスト&スロー 上
ダニエル・カーネマン(著)
早川書房 (2012/11/25) 370ページ
AmazonURL: http://www.amazon.co.jp/dp/4152093382/

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丸山:K保君、さっきから何に悩んでいるの?明日の資料の内容はもう固まっていなかったっけ?
K保:内容は決まってますけど、資料のフォントが決まっていないんです。
丸山:フォント?K保君は細かいところまで拘るんだね。
K保:当たり前じゃないですか。見づらいフォントで相手の心象を悪くしたら、そのまま「速い思考」のせいで資料の内容も低く評価されてしまいますよ。

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〓 2)付箋 ~本書からの内容抽出(引用)です 〓
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P.59
歩きながら考えるのは、ふつうはたやすいし、とても楽しいものである。だが度が過ぎると、二つの活動は「遅い思考」の限られたリソースを争うようになる。
P.95
文章をシンプルにしたうえで、覚えやすくするとなおよい。できるなら、韻文にすることがお勧めだ。そのほうが真実と受け取られやすい。
P.103
ご機嫌だと直感が冴え、創造性が一段と発揮される一方で、警戒心が薄れ、論理エラーを犯しやすくなる。
P.119
明示的な文脈がない場合、「速い思考」は勝手にいちばんありそうな文脈を生成する。
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〓 3)今日の気づき 〓
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・「遅い思考」は意識しないと働かず、働かないときは「速い思考」の意見が採用されてしまう
・「遅い思考」で処理できる情報量には限界がある
・「遅い思考」はバイアス(調査上の偏り)を考慮することが可能である
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〓 4)本書の目次 〓
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第1章  登場するキャラクター
第2章  注意と努力
第3章  怠け者のコントローラー
第4章  連想マシン
第5章  認知容易性
第6章  基準、驚き、因果関係
第7章  結果に飛びつくマシン
第8章  判断はこう下される
第9章  より簡単な質問に答える
第10章 少数の法則
第11章 アンカー
第12章 利用可能性ヒューリスティック
第13章 利用可能性、感情、リスク
第14章 トム・Wの専攻
第15章 リンダ
第16章 原因と統計
第17章 平均への回帰
第18章 直感的予測の修正
第19章 わかったつもり
第20章 妥当性の錯覚
第21章 直感 対 アルゴリズム
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ファスト&スロー 上
ダニエル・カーネマン(著)
早川書房 (2012/11/25) 370ページ