みなさん、こんにちは。本シェルジュの岩永です。
12月の本シェルジュは、『今年最高のビジネス書』というテーマでお送り
しています。
今回、ご紹介するのは、1984年に原書が発刊され、世界で1000万人以上が
読んだとされる『ザ・ゴール』のコミック版です。
私が原書の日本語版を初めて読んだのは、もう10年くらい前になると思い
ます。
全体最適のマネジメント理論であるTOCをベースに工場の閉鎖危機に立ち向
かう工場長と仲間たちの熱いドラマを何度も涙しながら読み進めた記憶がよ
みがえりました。
コミック版の設定は、なんと「日本」になっており、登場人物も主人公の
アレックス・ロゴが「新城吾郎」になっているなどのウィットが効いていま
すが、ストーリー自体は原作を見事に踏襲しており、コミック版とはいえ
読み応え十分です。
原作をお読みの方にもまだの方にも是非オススメしたい一冊です。
<目次>
1)今日のオススメの一冊
2)付箋
3)今日の気づき
4)本書の目次
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〓 1)今日のオススメの一冊 〓
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ザ・ゴール コミック版
エリヤフ・ゴールドラット/ジェフ・コックス (著), 岸良 裕司 (監修),
蒼田 山 (イラスト), 青木 健生 (その他)
ダイヤモンド社 (2014/12/5)224ページ
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ザ・ゴール コミック版
今回の登場人物紹介
営業部での会話
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後輩:
Getting Things Done!
いやぁ、最近、GTDについて日夜研究していましてね。
かなり、仕事の効率が上げってきましたよ!
先輩:
そうか!それは大事なことだよな。
でも、何のためのGTDなのかを忘れちゃ駄目だぜ。
後輩:
はい!?
先輩:
俺たちの仕事は、やはり予算を達成することだ。つまり、作業効率を
上げて処理能力を上げるのは、あくまで予算達成をするための手段だって
ことさ。もちろん、目標達成した上でプライベートを充実させるのも
大事だよな!
後輩:
確かに!
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〓 2)付箋 ~本書からの内容抽出です 〓
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■P.26~27より
言ってみたまえ
生産的であるとはどういう意味なんだね
君にとって生産的であるとはどういう意味なんだね
■P.53より
ロボットを導入して製品がより多く売れたかどうか
→「スループット」が増えたかどうか
従業員を減らせたかどうか
→「業務費用」を減らせたかどうか
仕掛りなどの在庫が減ったかどうか
→「在庫」は減ったかどうか
■P.109より
結局大地くんなんだ
一番遅い大地くんが列全体のスループットを決定しているんだ…!!
■P.212~213より
チェーンのようにつながりとバラツキがあるシステムには必ずどこかに
制約がある
その制約に集中することが全体最適になる
これが全体最適のマネジメント理論TOC(Theory of Constraints)なんだ!
■P.218より
会社の目標はお金を設けることだが私の目標はそうではない
ゴロー 君だってそうだろう?
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〓 3)今日の気づき 〓
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日本が生み出したビジネスストーリー物の大家と言えば、『V字回復の経営』
に代表される三枝匡さんだと私は思っておりますが、その三枝さんは後書き
で女性を登場人物として登場させることができなかったと書いておりました。
一方、『ザ・ゴール』には、二人の女性が登場しています。
一人は、ロゴ(コミック版では吾郎)の奥さんと、工場の有能な女性スタッフ
である矢沢あすか(コミック版)です。
『ザ・ゴール』の原作を読んだ時もいたく感銘を受けたのが、働く男と
家庭の問題です。どんなに家庭を大事にしていても、どうしても仕事を優先
にしなければならない時が、男にはあります(もちろん、女性にもあります)。
そのあたりの現実も見事にストーリーの中に盛込んでいるのが、ゴールド
ラットの凄さなんだとあらためて痛感いたしました。
少ない休みではありますが、年末年始は普段支えてくれている妻に最大限
尽くそうと心に決めました!(笑)
さて、本号で、2014年の本シェルジュは最後となります。
みなさまにとって、2015年がさらに良い年になりますよう、祈念いたします。
来年も本シェルジュをよろしくお願いします。
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〓 4)本書の目次 〓
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第1章 工場閉鎖の危機――残された時間はわずか3か月
第2章 会社の目標(ザ・ゴール)とは――新たな3つの指標
第3章 「理想的工場」の幻想――効率を高めれば目標から遠ざかる
第4章 久々の休日――ハイキングと工場で起きていること
第5章 窮余の一策――サイコロゲームが教えてくれたもの
第6章 「瓶の首(ボトルネック)」を探せ――何が工場の能力を決めているのか
第7章 子どもたちのヒント――ドラム、バッファー、ロープ
第8章 1本の鎖と全体最適――継続的に利益を上げるために
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ザ・ゴール コミック版
エリヤフ・ゴールドラット/ジェフ・コックス (著), 岸良 裕司 (監修),
蒼田 山 (イラスト), 青木 健生 (その他)
ダイヤモンド社 (2014/12/5)224ページ
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