皆さんこんにちは。本シェルジュ・イレギュラーズの吉田です。

今年も残りわずか、師走という名の通り、バタバタと駆け抜けていきそうです。

多くのビジネスマンにとっては、最近の若者は車を買わないとか、漠然と日本人

の消費行動の変化に触れることはあると思いますが、データから実証したこの一

冊は、ビジネスにも、普段の生活にもプラスの一冊だと思います。

 

 

<目次>

1)今日のオススメの一冊

2)付箋

3)今日の気づき

4)本書の目次

 

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〓 1)今日のオススメの一冊                   〓

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なぜ、日本人はモノを買わないのか?

: 1万人の時系列データでわかる日本の消費者

 

野村総合研究所 松下東子+日戸浩之+濱谷健史

2013年8月8日 202ページ

Amazon URL

なぜ、日本人はモノを買わないのか?: 1万人の時系列データでわかる日本の消費者

 

 

今回の登場人物紹介

◆レーサー     あぐりさん(あ)

記者       ふるたちさん(ふ)

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ふ:イヤー、今日のレースもよかったですね。

あ:でも、最近は観戦スタンド見てても若いファンが減ったね。

ふ:そうですか?でも、うちの社の若いのも車に興味ないの増えてるしなぁ。

ふ:こんな本、たまには、どうですか、そういう若者の変化も書いてあって面白いですよ。

あ:へーたまには本も、読んでみるかな。

あ:そうか、そうか、俺もベテランになってきたから若者に人気なくなったのかと思って

たけどちがうてことだね。

ふ:あ!それもありますね!?

あ:えっ?おまえ出入り禁止!

ふ:ひえぅ・・

 

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〓 2)付箋              〓

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■P06

消費者は情報疲弊している・・・情報の構造化とは、必要な情報を選別する情報

の取捨選択、重要な情報とそうでない情報を順序づけて考える情報の重みづけ、

ある情報を他の情報と関連づけ、ひとつのストーリーとして考える情報の関連

づけの3つが考えられる・・・消費のたびにこうしたことを行うのは大変な労力

である。かといって情報収集を放棄してしまえば、損をするかもしれない。迷える

消費者は消費に失敗したくない消費者でもあるのです。

 

■P36

ではなぜ、サステイナブルな暮らしが憧れを集め、エシカル消費が志向されるよう

になったのだろうか。国民性としての共同体意識の強さ、「もったいない」意識や、

学校や企業など国民全体で環境や社会貢献教育が行われるようになってきていること

が背景として挙げられるが、リーマンショックと東日本大震災という2つの出来事も、

加速要因として挙げられるだろう。

 

■P148

最近では、有料お試しサービスが台頭してきた。・・・フォレストワン(東京)が2011

年から始めた「おかりなレンタル」というサービスは、30-40代の主婦を中心に2012年

末で約2000人の会員を集めており、月に200-300件の利用がある。例えば、現在人気の

賞品となっている自動で部屋を掃除してくれる掃除機「ルンバ」を5日間4300円でお試し

できる。買うか、買うまいか、安い機種でも5万円近くする高い買い物をするにあたって、

自分の家がルンバブルであるかどうかが判断できる。

 

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〓 3)今日の気づき                       〓

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日本人の消費行動の変化をデータで裏付けしつつ、新しいビジネスモデルも紹介されいて

います。漠然とは、誰しも、若者は車を買わないとか、社会貢献消費とかについて論理的に

紹介されると改めて納得させられます。また、若者を中心としたつながりたい意識の消費へ

の影響とか、逆に一人ディズニーに代表されるつながり疲れといった消費行動も分析されて

いて、ビジネスマンにとっては、読んでおきたい一冊です。きっと、実際のビジネスの様々な

場で、実践に応用されると思います。

 

 

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〓 4)本書の目次                        〓

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【目次】

第1章

日本人の欲望とジレンマを「見える化」する

(1)消費者は情報疲労している

(2)将来への不安から高まる生活防衛意識

(3)「こだわり」の強さが生むメリハリ消費

(4)お金を「多く使う」より「善く使いたい」

(5)広がるシェア文化

(6)「絆」「つながり」意識の台頭

第2章

キーパーソンとなる消費者のプロファイル

(1)消費しない?実はお金を使っている若者

(2)消費のけん引役?実はモノへのこだわりが薄いアクティブシニア

(3)消費の焦点は「子ども」と「暮らし」―増加する共働き子育て世帯

(4)40代までが消費ざかり―消費意欲が高いおひとりさま女性

(5)二極化するおひとりさま男性

第3章

情報疲労時代のマーケティングストーリー

(1)選択肢スクリーニングで意思決定を支援せよ

(2)リアル店舗で五感・直感に訴求せよ

(3)「お試し」体験で背中を押せ

(4)カスタマイズで消費の納得感を高めよ

(5)モノが売れなければ体験を売れ

(6)「社会をよくする消費」へのストーリーを構築せよ

(7)サステナビリティと「つながり」思考がもたらす共有型経済に対応せよ