みなさんあけましておめでとうございます。本シェルジュの堀江です。
本日から仕事始めという方も多くいらっしゃることでしょう。
新年一発目は、現役経営コンサルタントの方の書かれた、経営学の原理原則にまつわる書籍を紹介いたします。
経営学と聞いてみなさんはどのようなものを想像しますか?「現場で働いている自分には関係ないかなぁ」「なんか高尚な感じがしてとっつきにくいよ」「実際の経営源はには適用できないじゃないの?」なんて声が聞こえてきそうですね。
経営"学"と書いてある以上、学問であることは確かですが、企業経営を対象にしているものですから、本来は「使える」はずなんです。
本日ご紹介する本は、敬遠されがちな経営学が、実はビジネスの現場で使えるものであることを優しく解説してくれる一冊です。自分のスタイルで仕事を進めてきた人にはきっと新たな気付きがあると思います。
<目次>
1)今日のオススメの一冊
2)付箋
3)今日の気づき
4)本書の目次
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〓 1)今日のオススメの一冊 〓
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使える経営学
杉野幹人(著)
今回の登場人物
先輩:課長クラスのビジネスパーソン
後輩:係長クラスのビジネスパーソン
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後輩:先輩、企画会議お疲れ様でした。今回の企画、自信があったのに何で突っ返されたんでしょうか・・・?
先輩:おぉ、おつかれ。企画自体はいい線だったと思うよ。だけど、あの内容だと経営陣には刺さりにくいかなぁ・・・。
後輩:何が足りないんでしょうか?
先輩:経営者として見た時の視点が足りてないんじゃないのかな?たとえばシミュレーションひとつにしても、本当にコレが実現できるのか?できなかった場合の代替案はなにか?競合がその間に攻めてくる可能性は考慮されているか・・・とか。
後輩:なるほど・・・たしかにそこまでは考えが及びませんでした。でもいきなりその領域まで考えを深めるのって正直厳しくないですか?
先輩:こんな時には外部の識者や書籍に答えを探してみるのもひとつの手だよ。ちょっと参考にこれ、読んでみたら?
後輩:ありがとうございます!
先輩:こんな時には外部の識者や書籍に答えを探してみるのもひとつの手だよ。ちょっと参考にこれ、読んでみたら?
後輩:ありがとうございます!
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〓 2)付箋 ~本書からの内容抽出(引用)です 〓
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〓 2)付箋 ~本書からの内容抽出(引用)です 〓
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■P.32
経営学が役に立たないと言われている理由はなんでしょうか。それは、経営学がそのライバルに比べて相対的に役に立たないと思われているからです。では、その経営学のライバルとはなんでしょうか。それは、「経営持論」です。
経営持論とは、実務家が経営を実践することで育んだ経験則の論理です。
■P.52
実践で育まれた経営持論の論理は「特殊性」を帯びています。そのため、新しい環境や新しい経営資源と向き合う場面では、それまでに特殊な環境や経営資源にフィットしていた論理の多くは無力です。さらに言えば、それに固執することで問題の解決が遅れたり、誤った解決策を導いて弊害を起こしたりします。
■P.63
経営学の論理は抽象的であるものの、経営持論の論理と比べて細分化されているため、新しい局面で論理を一から組み立てる必要がある時には、他の論理と組み合わせて臨機応変に特殊解を作ることができます。つまり、経営学の論理は、系絵持論の論理と比べて、新しい局面で使えます。
■P.71
経営コンサルタントは、新しい局面での問題解決のために、自らの経営持論について、それを必要に応じて使えるようにはしておきながらも、それに固執することなく、その局面にふさわしい論理を選ばなくてはいけないということです。(中略)経営コンサルタントには、それまで培ってきた経営持論の論理を上手に忘れることが求められます。これを経営コンサルティングファームでは、「アンラーニング」と呼びます。
アンラーニングすることで、自分自身がすぐに思いつく経営持論や周りの人たちが持ち込む経営持論に飛びつかずに、結論づけたい衝動を我慢に我慢を重ねて耐え忍び、もっと良い論理はないかと考えぬけるようになります。
■P.104
ある目的のためだけの手段と固定観念的に信じていたものに対して、その手段が実は他の目的を叶える役割があるという論理を示すことで、自分の思考をリセットし、固定観念化した経営持論にとらわれないで考えられる容認することを「役割のアンラーニング」と呼ぶこととします。
■P.140
ある目的のための唯一の手段として信じられているものに対して、その目的を叶えることが出来る他の代替的な選択肢があるという論理を示すことで、経営持論に固執していた自分の思考をリセットするアンラーニングを、「選択肢のアンラーニング」と呼ぶこととします。
■P.178
ある目的を万事叶えることが出来ると信じられている手段に対して、それが成立するには条件があるという論理を提示することで、経営持論に固執していた自分の思考をリセットするアンラーニングを「条件のアンラーニング」と呼ぶこととします。
■P.209
ある目的と手段に因果関係があると信じられているものに対して、それは擬似相関であるという論理を提示することで、そのように経営持論に固執していた自分の思考をリセットするアンラーニングを「関係性のアンラーニング」と呼ぶこととします。
■P.229
アンラーニングの熟練段階になると、問題解決のために思考をするときに簡単に特定の仮説に飛びつかなくなります。新しい局面での問題解決のための特殊解を考える過程では、その解の殆どが見えていません。そのようなときに、得てして、人がしてしまうのが、特定の仮説にとびつくことです。しかし、そのように慌てて飛びついてしまうような仮説では、たいていは、問題解決に資することはありません。そのような仮説は多くの場合、すでに試されているか、効果が無いものです。
新しい局面での問題解決で求められるのは、そのように見えている特定の仮説に飛びつくことではなく、そのような仮説が見えてもそれを冷静に脇に置いておきながら、その解がおぼろげにも見えない暗闇のさらに奥深くに向かって思考を続ける力です。言い換えれば、思考持久力です。そうすることで初めて、その新しい局面での問題解決に資する特殊解の仮説にたどり着くことが出来るのです。
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〓 3)今日の気づき 〓
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追われるように仕事をしていると、自社の業務フローに無意識的に従ってしまうことがあります。その業務フロー一つをとっても、企業経営を考える中で生み出されたもののひとつであることを考えると、「そもそもこの業務フローは正しいのか?」と、一旦立ち止まって考えることができます。そこで必要になってくるのが経営学の論理です。
経営学の原理原則を学んでおけば、日常業務で起きる様々な事象に対して「あれ?これはおかしくないか?」や「これはもっとこうした方がいいだろう」という新しい視点の考えが浮かぶようになります。本書ではこのような例を「アンラーニング」と呼んでいます。様々なアンラーニングのケースがありますが、ぜひ仕事の合間に一歩引いた目線で自分や自部門、さらには事業部や会社全体を眺めてみるとさまざまな気付きがあると思います。
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〓 4)本書の目次 〓
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〓 4)本書の目次 〓
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はじめに
◼︎第1章:経営学は役に立たないと言われている
◼︎第2章:なぜ経営学は役に立たないと言われるのか
◼︎第3章:経営学は役に立つ
◼︎第4章:経営学による役割のアンラーニング
◼︎第5章:選択肢のアンラーニング
◼︎第6章:条件のアンラーニング
◼︎第7章:関係性のアンラーニング
◼︎第8章:経営学は使い方次第
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使える経営学
杉野幹人(著)
杉野幹人(著)
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