皆さまこんにちは。「本シェルジュ」の設楽英彦です。
GW明けましたが、残念ながら緊急事態宣言は延長となってしまいました。
日も延びて、花粉症もなくなりさわやかな季節なのに残念です。
さて今回の本シェルジュでは、前回に続き、在宅勤務の続く今だからこそ求められる「独学」に関する本を紹介したいと思います。
この本、実に788ページ。「独学の百科事典」と謳うだけあって、辞書並みの厚さです。
さあ、この本を読んで、いままで挫折しがちだった「独学」を克服しませんか?
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1)本日紹介する書籍
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独学大全 絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法
ダイヤモンド社 (2020/9/29) 788ページ
読書猿 (著)
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2)本書を選んだ理由 どんな人が読むべき?
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・独学しようと思っていても、長続きしなかった方
・独学しようと思っていても、何を勉強したいか考えあぐねている方
・在宅勤務が多く、時間を有効活用したい方
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3)付箋 ~本書からの内容抽出です
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■P.56
無知君:いきなりですが、心が折れました。もう独学を続けられそうにありません。
なんとかしてください。(中略)
親父さん:何度も言うが、独学は誰に強いられるものでもない。やりたいならやればいいし、やめたくなったらやめればいい。それだけのことだ。(中略)
親父さん:やめようにもやめられないなら、挫折してもまた性懲りもなく始めてしまうのなら、そこにお前さんの独学を動機づける核があるんだろう。(中略)
親父さん:どんな大河も源流をたどれば、小さな湧き出しから、あるいはその一滴から始まるんだ。
■P.67
実を言えば、志の強さは、それを立てた瞬間にではなく、自身の行為や思考を絶えず志に結び直した、
その繰り返しの中に生じる。
■P.94
1/100プランニング
① 「実現したいこと」を数値目標に変換する。
② 「実現したい」数値目標の1/100を小目標としては立て、いますぐ実行する
③ これでも大変なら、目の前の一つだけやる
(中略)
「とにかく頑張る」は繰り返せない
■P.100
2ミニッツ・スターター
① タイマーを2分にセット
② タイマーをスタートさせ、すかさず作業を開始する
③ タイマーが鳴ったと同時に途中でも作業をストップする
ストップしたら、次のいずれかを2秒で決めて行う。
・そのまま制限時間なしで同じ作業を進めるか
・それともまた2分間で違う作業にとりかかるか
・それとも作業をやめて休憩に入るか
■P.239
無知君:思い付きの言葉で検索すると、どうしてろくでもないサイトばかりみつかるのでしょう。
親父さん:知るに値する情報を持っていないものがインターネットで金を稼ごうとしているところを想像してみろ。実際にまともな知識を習得して発信するよりも、一般人がよく検索するような言葉がひっかかるような工夫をしえtサイトを作った方が、簡単にできて安上りなんだ。
(中略→P.249)
検索エンジンは実のところ、何かを探すツールではない。インターネットに浮遊する情報をふるいにかけるフィルターに過ぎない。
■P.454- 第12章 読む
(P.461)親父さん:そして本を読むということは、結局のところ、様々な読み方でもって繰り返し再読することだ。本の読み方は一通りではない。
速読:転読(P.462-),掬読(P.470-),問読(P.480-),限読(P.488-)
平読:黙読(P.494-),音読(P.502-),指読(P.508-),
精読:刻読(P.512-),段落要約(P.522-),筆写(P.528-),注釈(P.534-),鈴木式6分割ノート(P.546-),レーニンノート(P.554-)
(設楽注:たくさんありすぎて紹介しきれません!(汗))
■P.646
繰り返すことの重要性は誰もが知っているが、実際に繰り返す人は驚くほど少ない。(中略)簡単なのは、次の4つの技法だ。
・時間をあける
・時間制限を使う(設楽注:すぐに繰り返し、時間を短くすること)
・「中途半端はイヤ」という性質を利用する。
(設楽注:1回目はところどころ読み飛ばす。2回目も。最終回だけどこも飛ばさず読むこと)
・場所を変える
■P.656
親父さん:そして学ぶことは、つまるところ自分を変えることだ。昨日知らなかったことを一つ知れば、また新しいスキルを身に付ければ、わずかであれ人が変わる。
■P.750 あとがき
この書物の中で、独学は孤学ではないと繰り返し述べてきた。(中略)
私の独学は、最初は図書館によって、その後加えてインターネットによって、支えられてきた。両者は独学では決して出会うこともなかった文献や貴重な資料に、そして無数の先人たちが重ねてきた知的営為に、何度も出会う機会を与えてくれた。(中略)
本書を読んだ人たちがが新たにこれに加わるよう誘うものになっていることを願ってやまない。
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4)今日の気づき
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本書は、とにかく見た目に圧倒されるので、「こんなに読み切れるのか?」と買う前に躊躇してしまいます。
ただ、実際には、独学に悩む「無知くん」と「親父さん」の会話形式のパートも多く比較的スラスラと読めます。
あとは単に「学ぶ」だけでなく、インターネットの検索法など「調べる」など多岐にわたって記載されており、さすが「独学の百科事典」を標ぼうするだけあって、あらゆる視点で「独学」について書かれているという印象です。(※(3)で紹介した、「1/100プランニング」「2ミニッツ・スターター」以外にも独学しやすくなる学習法が本書には数多く記載されています。
なお、この本の著者「読書猿」さんは謎の人物らしいですが、そのミステリアスさもまた魅力です。どうやってこの人、こんな知識を手に入れたのだろうか?と思いますが、この方もまた、組織人として、通勤時間と土日で学んだそうです。学者さんではない、というところに親しみを感じるというか、そういったあたりもベストセラーになった秘訣なのでは、と思いました。
最後に一言。内容がたくさんありすぎて、紹介するのにさらに1冊必要です!(笑)
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5)本書の目次
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第1部 なぜ学ぶのかに立ち返ろう
第1章 志を立てる
第2章 目標を描く
第3章 動機付けを高める
第4章 時間を確保する
第5章 継続する
第6章 環境を作る
第2部 何を学べばよいかを見つけよう
第7章 知りたいことを発見する
第8章 資料を探し出す
第9章 知識への扉を使う
第10章 集めた資料を整理する
第11章 情報を吟味する
第3部 どのように学べばよいかを知ろう
第12章 読む
第13章 覚える
第14章 わからないを克服する
第15章 自分の独学法を生み出す
第4部 独学の「土台」を作ろう
国語独学の骨法
英語(外国語)独学の骨法
数学独学の骨法
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独学大全 絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法
ダイヤモンド社 (2020/9/29) 788ページ
読書猿 (著)
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