こんにちは、本シェルジュの松林です。

東京地方では、例年より早く猛暑が訪れたかと思うと、今度は戻り梅雨で湿気の多い日が続きます。冷房のあたり過ぎ等で体調を崩しやすい時期、どうぞご自愛ください。

さて、最近書店の特集コーナーやエンド陳列等で強調されているテーマとして、「統計学」や「伝え方」等があります。
今日は「伝え方」について、数ある中でも印象に残った一冊をご紹介します。
著者の渡辺美紀さんは、セミナー講師、テレビのレポーター、朗読講演、結婚式の司会等で活躍する、「プロの伝え手」です。
「何だか周りとうまくいっていないな」や「自分の伝えたいことが相手に伝わっていないのでは?」と感じておられる方には、特にオススメの一冊です。

<目次>
1)今日のオススメの一冊
2)付箋
3)今日の気づき
4)本書の目次

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〓 1)今日のオススメの一冊                   〓
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たった一言伝え方を変えるだけで、仕事の9割はうまくいく
渡辺美紀(著)
中経出版 (2013/7/10) 221ページ

今回の登場人物紹介
■松林:小さい頃から不器用で愛想がいまいちな娘が心配な40代。
■りか:恥ずかしがり屋で自分から挨拶せず、無愛想に見える小4生。
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松林:ママが「りかは、先生や友達に自分から元気に挨拶していないみたいだわ。」って行ってたけど、本当?

りか:うん…。私から挨拶するのは何だか恥ずかしいし、いつも会う人だからそこまでしなくても、私のことはわかってくれてると思うし。元気に挨拶しなくても、別に損することないし。

松林:そうかなぁ。今はまだいいけど、これからたくさん損すると思うよ。

りか:どうして?

松林:いつも笑顔で「おはようございます!」とか「こんにちは!」って挨拶してくれる人と、そうでない人がいるとしようか。あなたが誰かに何かをお願いしたいと思った時、どちらも同じぐらいのことができるとして、先に思い出して連絡したくなるのは、どっち?

りか:やっぱ、笑顔で挨拶してくれる方かな。だって、気持ちいいもの。

松林:でしょ。あなたがそうであるように、たいていの人はそう思うんじゃないかな。

りか:そうか、わかったよ。明日から、笑顔で元気に挨拶してみるね!

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〓 2)付箋 ~本書からの内容抽出です              〓
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■第1章 「相手の心を動かす」5つの習慣 より
うまくいかないときには、まず、自分の行動を振り返って、「もっと相手に気持ちいいと感じてもらえる行動の仕方はできないか」と考えて、実際にやってみることが大切です。
「相手にとって気持ちいい行動」の中でも、最もかんたんで、すぐにできて、最も効果のあるのが、「あいさつ」と「笑顔」なのです。
「あいさつ」と「笑顔」という「今すぐできる簡単なこと」を、きちんとやる、いつもどんなときもやる、と決めて続けることで、「うまくいかないと感じていた相手とよい関係をつくる」ことができるのですから、今すぐ始めない手はないと思います。

■第2章 「応援されてうまくいく」5つの習慣 より
私は、それまで、「相手が何かをできなかったときにもありがとうを言う」ことが、できていませんでした。それどころか、「何やってんですか!」と、相手を責め立てていました。でも、「できていないとき」にこそ、「ありがとう」を言われると、相手は感動します。「この人のためにこそ最優先で動こう」と思うのです。
「1コミュニケーション=1ありがとう」を徹底する。このちょっとした気配りを続けることで、自分も相手も気持ちよく仕事ができ、まわりに強力な味方が増え、仕事がやりやすくなるのです。

■第3章 「やる気を引き出す」5つの習慣 より
「よりよい方法」を提案するときには、今までそのやり方をしてきた相手が「気分を害さないようにする工夫」が必要です。そのために役立つのが、つぎの「角を立てない3点セット」です。

ステップ1 感謝を伝える「~してくださってありがとうございます」
ステップ2 修正の提案をする「ここをこういうふうにすると、さらによいと思います」
ステップ3 期待を伝える「そうしていただけたら、うれしいです」

■第4章 「また会いたいと思われる」5つの習慣 より
「苦手な相手」がいたら、まず「共通点」を探しましょう。見つけたら、その「共通点」について話をしてみましょう。趣味や活動であれば、一緒にやってみましょう。そうすることで、「苦手な相手」は「仲間」に変わっていきます。
もちろん、「苦手な相手」を「苦手なまま」で放置することもできます。
でも、「苦手な相手」が自分にとって「大切な仲間」や「仕事や人生の師匠」に変わることもあるのです。「苦手と感じる相手」を「苦手だ」と言って放置したり、切り捨ててしまうと、強力な仲間や師匠になり得る人も、切り捨ててしまう可能性があります。

■第5章 「人前で話して成功する」5つの習慣 より
面白いようにゲストを動かして、テンポよくパーティを進行している先輩を見て、私は、「先輩がやっていて、私がまったくやっていなかったこと」に気づきました。
それは、「ひとりひとりに、1対1で話すように話しかける」ことです。
私は、ゲストに顔を向けて話してはいましたが、特に「誰かに話しかける」というわけでもなく、誰もいない「空中」に向かって話していました。
人は「私に話しかけてくれている」と感じるからこそ、その話に耳を傾けて、理解しようとするのです。
ですから、「相手に本当に理解して動いてほしい」と思うときは、そこにいるひとりひとりに「1対1で話す」ように話しかけることが大切なのです。

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〓 3)今日の気づき                       〓
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著者の渡辺さんは、今では「プロの伝え手」ですが、初めからそれらの機会がつかめて上手くこなせるわけではなかったそうです。
本書を読むと、渡辺さんが、何かをやってみる→失敗する→上手くできている人を観察して気付く→その気付きを実践して自分のものにする、という過程を積み重ねて進歩してきた一端が分かります。
この本は「伝え方」のノウハウ満載ですが、それらは単なる「スキル」ではなく、ベースには「人は誰でも自分を気に掛け、大切にしてくれる人を大切にしたくなる」という本質が流れています。その本質を大切にしながら、本書の「習慣」を実践していこうと思っています。

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〓 4)本書の目次                        〓
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第1章 「相手の心を動かす」5つの習慣
第2章 「応援されてうまくいく」5つの習慣
第3章 「やる気を引き出す」5つの習慣
第4章 「また会いたいと思われる」5つの習慣
第5章 「人前で話して成功する」5つの習慣

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たった一言伝え方を変えるだけで、仕事の9割はうまくいく
渡辺美紀(著)
中経出版 (2013/7/10) 221ページ