皆さんこんにちは。本シェルジュの吉田です。
まだまだ寒い冬ですが、もう少しで春が来て、入社、異動の季節です。都市圏へ来る人、地方へ行く人様々な事情があると思います。そんな動きが日本社会にどのような影響があるのか考えたことがありますか?少子高齢化が至る所で言われる昨今です。でも、実際どうなるのか実感をつかみにくいところもあるなかで、消滅可能性都市というセンセーショナルな言葉を用いて、現在の日本社会に警笛を鳴らしたこの一冊は、ビジネスマンのみならず一読は必須であると思い紹介します。
<目次>
1)今日のオススメの一冊
2)付箋
3)今日の気づき
4)本書の目次
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〓 1)今日のオススメの一冊 〓
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地方消滅―東京一極集中が招く人口急減
中公新書 (2014/8/25)
増田 寛也 著
243ページ
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今回の登場人物紹介
◆地方高校生 いくぞうくん (い)
担任の先生 はやし先生 (は)
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い:先生、おら大学は東京行って、東京で就職して、東京に一軒家たてんだ。
は:いくぞうくん、それは夢があっていいな。でも、みんな東京いったらここはどうなるんだい?
い:そら知らね。
は:みんなそういうんだけど、気づいたら故郷がなくなってるかもしれないんだよ。
い:こんな田舎なくなっても構わねよぉ。
は:まあ、まあ、この本読んでご覧。
い:ふむふむ。やべぇな、先生。消滅可能性都市かぁ。うちの町もなくなるかもな。
い:じゃ、おらが東京で成功して、この町に
は:そうだ!その意気だ!で、勉強進んでるのか?いつやるの?
い:勉強・・・・んーーーいつやるかといいわれてもなぁ、、
はっきり言えることは、今ではない!
は:そこは、今でしょっていってよ。
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〓 2)付箋 〓
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■P23
本書は一つの試みとして、人口の再生産力に着目したい。~若年女性人口が減少し続ける限りは、人口の再生産力は低下し続け、総人口の減少に歯止めがかからないといえる。
■P38
従来の「地方分権論」を超えた議論が必要である。今日の人口減少、大都市圏集中の事態を招いた点で国の政策責任は免れないが、だからといって、この課題を単純な「国VS地方自治体」の構図に落とし込み、国の権限を地方自治体に移譲さえすれば解決するというものでもない。
■P53
人口減少が進む中で避けられないのが「コンパクトシティ」の考え方だろう。ただし、効率的、効果的にサービスを提供するための守りのコンパクトだけでなく、新たな価値を生み出す攻めのコンパクトをも目指すことが求められる。
■P96
北海道は、2040年に極点社会が到来するという点でも日本の縮図であり、将来の日本社会のモデルと言える。
■P188
これからは、製造業にしろ、サービス産業にしろ、外部依存型でなく、地域特性を生かした内発的自立的な雇用を作り出さなければならない~技術力のある工場、あるいは競争力を持っている工場はむしろ雇用を増やしています。~技術力や競争力を高めていくことが、これからの地域雇用にとっては重要です。
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〓 3)今日の気づき 〓
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消滅可能性都市という言葉が発表され、大きく報道されましたが、少子高齢化の中うすうすは、このような時代が来るのではないかと感じていたところで興味を持っていたところ本書を手にしました。
地方消滅の過程においては、都市部への人口集中が進む等の現象には意外性を持って受け止めました。地方の中核都市とダム機能としていくことの重要性が挙げられていました。しかしながら、現在の中央集権的な官僚システム、経済の東京一極集中の世の中において、常に地方分権、分散がテーマでありながら実現が遅々として進みませんでしたが、本気になって取り組まなければならないと実感しました。策を講じても効果が出るのが60年後というのも怖い話です。
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〓 4)本書の目次 〓
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【目次】
序章 人口急減社会への警鐘
第1章 極点社会の到来―消滅可能性都市896の衝撃
第2章 求められる国家戦略
第3章 東京一極集中に歯止めをかける
第4章 国民の「希望」をかなえる―少子化対策
第5章 未来日本の縮図・北海道の地域戦略
第6章 地域が活きる6モデル
対話篇(やがて東京も収縮し、日本は破綻する;人口急減社会への処方箋を探る;競争力の高い地方はどこが違うのか)
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