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ビジネス書書評の本シェルジュ

中東から世界が見える イラク戦争から「アラブの春」へ

こんにちは。本シェルジュの安西です。

今回は中東に関する本をご紹介したいと思います。

ニュースの移り変わりは早いもので、一連の中東関連のニュースは一段落して
来たように思います。
けれども、流れてきた数多の記事を一過性のものとしてしまわず、また特定の
意見から先入観をつくってしまうことないことが、とても大切なのではないか
という気がしています。
この機会に中東に生きるひとたちのこれまでと今を理解しようとする機会を
持ってみませんか。

本が書かれたのは1年前。2003年に起こったイラク戦争から2010年末に
始まった「アラブの春」のその後まで、史実とその背景をジュニア新書
ならではのわかりやすさで伝える現代中東の入門書です。

※あわせて、「アラブの春」以前の2010年に出され、オスマン帝国時代以降
の中東を振り返る新書も以下でリンクにてご紹介します。
より立体的に中東を理解することにつながるかと思います。ご興味に応じて
どうぞ。

<目次>
1)今日のオススメの一冊
2)付箋
3)今日の気づき
4)本書の目次

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
〓 1)今日のオススメの一冊 〓
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
中東から世界が見える イラク戦争から「アラブの春」へ
酒井啓子(著)
岩波ジュニア新書(2014/3) 216ページ

※以下は冒頭で補足的にご案内した本。リンクのみでのご紹介です。
〈中東〉の考え方
酒井啓子(著)
講談社現代新書(2010/5) 245ページ

今回の登場人物
■はな:働きながら国際関係の勉強をする社会人学生
■みずき:はなの友人

——————————————————————————–
みずき:最近、テレビとか新聞とかもそうだけど、FacebookにもTwitterにも
    中東のニュースがあふれてたね。

はな:そうだね、ずいぶん減ってきたけど、いろんなひとがいろんなこと書いてた。

みずき:流れてくるものを見ているといろいろ知った気になったんだけど、
    でもなんか、結構偏っているのかなって思ったり、もしかしたら本当に大事な
    ことをわかっていないんじゃないかなって思ったり。。。

はな:そうだね、確かに流れてくるものは限られたところから見たものだったり、
   人の意見が織り込まれているものも多いもんね。
   私は大学で中東のことを勉強するまでよくわかっていなかったけど、
   理解しようとする機会を持ったことで、そこで生きるひとたち、そこにルーツを
   持つひとたちのことが身近になったよ。
   なんだか世界が自分に近くなったみたいな。

みずき:そっか。私も中東のこと、これを機会にちゃんと知ってみようかな。

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〓 2)付箋 ~本書からの内容抽出 〓
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
※史実のひとつひとつ、その背景はぜひ本文の中で追っていっていただけたら
と思います。

○相手への想像力の大切さ
■P212-213より
戦争やテロと背中合わせに生きている人々もまた、実際には日本人と変わる
ところのない平凡な日常生活を送り、当たり前の考え方をし、当たり前のことで
泣いたり笑ったりして暮らしている。家族が死ねば泣き、辛い気持ちを持ち、
叩かれれば痛く、悔しく思う。

■P213より
アフガニスタンやイラクの人たちは、自分たちもアメリカ人も同じ人間だと
考えているけれども、国際政治のなかで、自分たちの命が欧米の人たちの命よりも
とても安っぽく扱われている、という現実に直面します。中東の人たちが、
そのことに激しい怒りを覚えた時、その怒りの原因がわからない国際社会の人々は、
中東の人たちは、自分たちと違うから、と問題の原因に目をつぶってしまいます。

■P212より
「世界がつながっていると理解すること」とは、近くでも遠くでも、世界で
起きていることを、いかに自分たちの身の回りのできごととして身近に感じられるか、
その想像力を持つということです。そして、私たちの何気ない行動でも、
それが世界の大きな流れを変えてしまうかもしれない、ということを、自覚すること
です。

○日本と中東
■P207より
そう、中東の人々が日本に学びたいと切に思っていることは、どのように戦争を
放棄し、暴力に依存することを止め、戦争の痛みを乗り越え、平和な日々を獲得
できたのか、ということなのです。イラク戦争後、日本を訪れたイラク人の
大学教授が、しみじみと言いました。
「日本ではなぜ、戦争と原爆のあと、自国民どうしで殺し合うことがなかったのか。
なぜ原爆であれだけの被害を受けて、反米テロが起こらなかったのか」。

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〓 3)今日の気づき 〓
━━━━━━━━━━━━━━━━━

酒井啓子さんは著名な国際政治学者。史実を独自の視点で分析されるだけでなく、
そこで生きる人々、イスラームの人々を慮ること常に忘れない姿勢がとても印象的
です。
(例えばこちらの記事でも。
Newsweek日本語版 2015年2月1日 人質事件に寄せて
http://www.newsweekjapan.jp/column/sakai/2015/02/post-904.php )

相手に対して想像力を働かせられる心、日本だからこそできる何かを考えていく
ことを大切にしていきたいと思います。

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〓 4)本書の目次 〓
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序章  イラク戦争から「アラブの春」へ
第1章 アラブに民主主義はやってくる?
     「アラブの春」が始まった
     アラブでは民主化は起きないと思われていた
     イラク戦争と「民主化」
     「アラブの春」の混沌と外圧
     軍への依存
第2章 イスラームと政治
     宗教が国を割る?
     イスラーム主義はなぜ生まれたか
     イスラーム政党の台頭
第3章 中東の若者が目指すもの
     若者たちのフラストレーション
     なぜ若者が「テロ」に走ったのか
     新たな運動の形成
終章  日本とアラブ
あとがき

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中東から世界が見える イラク戦争から「アラブの春」へ
酒井啓子(著)
岩波ジュニア新書(2014/3) 216ページ

※以下は冒頭で補足的にご案内した本。リンクのみでのご紹介です。
〈中東〉の考え方
酒井啓子(著)
講談社現代新書(2010/5) 245ページ

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献本について

記事

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