おはようございます。本シェルジュの村上です。

今日の一冊は「フェルマーの最終定理」
フェルマーの最終定理とは、3 以上の自然数 n について、
xのn乗 + yのn乗 = zのn乗 となる 0 でない
自然数 (x, y, z) の組み合わせがない、
 という定理のことである。

といっても、難しい数学の本ではありません。
360年間解けなかった命題に挑んだ男たち、女たち
そして、最後に解を見つけた、アンドリュー・ワイルズの人間ドラマです。
まるで、自分もその場に居合わせたかのような臨場感で、
歴史の1ページ立ち会えた興奮が味わえる一冊です。

<目次>
  1)今日のオススメの一冊
 2)付箋
 3)気づき
 4)本書の目次
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〓 1)今日のオススメの一冊                 〓
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『フェルマーの最終定理』
Simon Singh (原著), 青木 薫 (翻訳)
 出版社:新潮社 (2006/05) 495ページ

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村上: S子さんは、何か証明したいことある?
S子: そうねえ、私への永遠の愛の方程式を証明してくれる人ならいつも探しているわよ。
村上: それは永遠に解なしじゃないかな?
S子: フェルマーの定理のように、360年も数学の解を探すよりはましよ!
村上: ワイルズは一人で解を見つけたのではなく、日本人学者の仮説である谷山=志村予想や、フランス人女性であるソフィー・ジェルマンなどの多くの数学者の研究成果を利用して、フェルマーの定理を証明したんだよ!
S子: あら、それじゃあ、あなたが、私の方程式の解を解くために下準備しといてね!
村上: (><
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〓 2)付箋 ~本書からの内容抽出です            〓
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・ニューヨークの八番街の地下鉄駅にこんな落書きが現れた。
 「フェルマーの最終定理」
 私はこれについて真に驚くべき証明を発見したが、電車が来てしまったので書くことはできない。
・17年セミ
 生物学者を悩ませた問題は、このセミのライフサイクルはなぜそれほど長いのか、ライフサイクルが素数になっていることに何か意味はあるのか、ということだった。
・一見すると関係のなさそうなテーマ同士が結びつくことは、どんな学問分野においてもそうであるように、数学においても建設的な意義を持っている。
・かつて科学者たちは、電気と磁気をまったく関係のない別々の現象として調べていた。
・谷山=志村予想が証明されたことで、感想を求められた志村は穏やかに微笑むと、控え目に、しかし威厳をもってさらりとこう述べた。
「だから言ったでしょう。」
・科学理論を数学理論と同じレベルで完全に証明することはできない。
・逆説的に見えるかもしれないが、精密科学はどれもみな近似に支配されている。
・科学的証明は、どうしても気まぐれで安っぽくならざるを得ないのである。
・一方、数学的証明は完全無欠であり、疑う余地が無い。
・ピュタゴラスは紀元前に500年に真である自分の定理が、永遠に真であり続けることを知っていた。
・そして、彼はそのことに満足して死んだのである。
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〓 3)今日の気づき                    〓
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言葉にしようのない、美しい瞬間を迎えるには。
そのことにひたすら注力し夢中になって、
それでもダメかも知れない。
しかし、可能性はそこにあるはずなんだ。
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〓 4)本書の目次                     〓
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第1章 「ここで終わりにしたいと思います」
第2章 謎をかける人
第3章 数学の恥
第4章 抽象のなかへ
第5章 背理法
第6章 秘密の計算
第7章 小さな問題
第8章 数学の大統一
補遺
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『フェルマーの最終定理』
Simon Singh (原著), 青木 薫 (翻訳)
 出版社:新潮社 (2006/05) 495ページ