本シェルジュの村上です。
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「旭山動物園」革命―夢を実現した復活プロジェクト
小菅正夫著
出版社: 角川書店 (2006/02)180ページ

旭山動物園へはいつか行きたいと思いつつ、まだ行ったことがありません。
動物の行動をそのまま入園者に魅せる行動展示!
どういった展示が行われているかは既にテレビなどでもよく取り上げらていますね。
ペンギンの屋外の散歩、アザラシの透明パイプへの突入・・・

なぜ、旭山動物園はこんなことができて、へき地にあるにもかかわらず有数の入園数を誇る動物園に成長したのでしょうか?

園長さんがアイデアマンだったから? 要素の一つではありますが、成功の本質ではないでしょうね。

どういった取り組みを続けてきたのか、旭山動物園の歴史がわかるマーケティングの本とも言えるのかもしれません。

最初に出てくるエピソードは「飼育係のワンポイントガイド」
オリの前で動物について説明するわけです。そうすると接客と同じで支持される飼育係とそうでない係がいるわけです。
動物図鑑に載っているようなことをそのまましゃべっていると、入園者は興味をなくし、その動物の個性や出来事を話すと、入園者は興味ランランで聞いてくれます。

また、入園者が喜ぶためにペンギンを行列させているのではなく、運動不足のペンギンが自ら行列散歩をしたがったなど、動物の自然な習性を重視した展示が徹底されています。見世物ではなく、そのものを見ていただく。

復活劇はドラマティックなものではなく、努力の積み重ね、そして動物のことを考え続けた結果なんでしょうね。