へこんだとき、がんばれないとき、力が出ない時・・・
もちろん、ビジネス書でも救ってくれることはありますが、
やはり、最後に心に届く度では、小説なんじゃないかなあと。
自分のトーンが落ちている時、
読み返す小説を集めました。
関西出身の私には、箱根駅伝なんてどうでもいいんです。
でもみなが同じ夢にむかってすすめる。
そんな大会なんだろうと。
決して優勝を皆が目指すわけではない。
出ることもゴールだし。
来年のシード権を得ることもゴールだ。
人それぞれのゴールがあっていい。
走り続けるのも辛い。
でも歩き続けるのも辛い。
でも、終わるのはもっと辛い。
ずっと、みんなと一緒にいたい。
でも、終わりは来る。
でも、それがスタートなんだなって。
しょーもない。ああ、しょうもない。
このばかばかしさが力をくれる。
4つの空想なのか事実なのかパラレルなのか。
繰り返される重複感に、ひとつの事象が次の道へつながる未知の可能性。
一つの行動によって未来は変わるんだと認識できる。
外国語が話せる猫のマドレーヌ夫人。
外国語って犬語なんだけど。
切なく、美しく、でもほっとして、そんでもって元気になる。
万丈目さんのは、鴨川ホルモーにしようと思ったんだけど、マドレーヌにしてみました。
透き通る不思議な感じって、現実から一旦離れられて、
そしてリアルに戻った時に力を与えてくれる。
ダンス・ダンス・ダンス 村上春樹
「踊るんだよ」
「音楽の鳴っている間はとにかく踊り続けるんだ。おいらの言っていることはわかるかい?踊るんだ。踊り続けるんだ何故踊るかなんて考えちゃいけない。意味なんてことは考えちゃいけない。意味なんてもともとないんだ。そんなこと考えだしたら足が停まる。一度足が停まったら、もうおいらには何ともしてあげられなくなってしまう。あんたの繋がりはもう何もなくなってしまう。永遠になくなってしまうんだよ。そうするとあんたはこっちの世界の中でしか生きていけなくなってしまう。どんどんこっちの世界に引き込まれてしまうんだ。だから足を停めちゃいけない。どれだけ馬鹿馬鹿しく思えても、そんなこと気にしちゃいけない。きちんとステップを踏んで踊り続けるんだよ。そして固まってしまったものを少しずつでもいいからほぐしていくんだよ。まだ手遅れになっていないものもあるはずだ。使えるものは全部使うんだよ。ベストを尽くすんだよ。怖がることは何もない。あんたはたしかに疲れている。疲れて、脅えている。誰にでもそういう時がある。何もかもが間違っているように感じられるんだ。だから足が停まってしまう」
「でも踊るしかないんだよ」
「それもとびっきり上手く踊るんだ。みんなが感心するくらいに。そうすればおいらもあんたのことを、手伝ってあげられるかもしれない。だから踊るんだよ。音楽の続く限り」
オドルンダヨ。オンガクノツヅクカギリ。
つらくても、進むしかない。踊るしかない。
何も考えず進み続ける、踊り続ける。無心になれる。
そして最後の一文で、僕は朝を迎えられる。
やっぱりなんとなく、青春モノが多いかなあ。
青い心が力の源なのか。
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