みなさん、こんにちは。本シェルジュの園田泰造です。

本日ご紹介する『「答えのないゲーム」を楽しむ 思考技術』は、数多ある「思考技術」の本ですが、切り口として、「答えのない課題」に取り組む際の思考技術に特化しています。とはいえ、世の中のビジネス課題なんて、正解があることの方が少ないですよね。

本書の著者の高松氏は、BCG(ボストン・コンサルタント・グループ)等を経て独立、「フェルミ推定の技術」等の著者であり、Youtubeチャンネル「考えるエンジンちゃんねる」の運営も行ったりと、「アタマの使い方を良くする」プロフェッショナルです。

「はじめに」で著者は、『「考える力」はスキルであり、技術。だから、身につけることができるよ。』と言い切っています。つまり、「考える力」は先天的な才能ではなく、鍛錬で誰でも身につけることができるということですね。心強いです。

さあ、あなたもぜひご一緒に、本書で「答えのないゲーム」を楽しむ術を学んで、ビジネスだけでなく、人生そのものも大きく変えるきっかけにしてみませんか?

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 1)本日紹介する書籍
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「答えのないゲーム」を楽しむ 思考技術
実業之日本社 (2022/12/8) 312ページ
高松 智史 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4408650005/

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 2)本書を選んだ理由    どんな人が読むべき?
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新規事業の企画書のプレゼンを控えている方だけでなく、眼前のビジネス課題と常に格闘している方、日常生活での対人関係に悩んでいる方など、答えのない課題に日々取り組んでいるすべての方へ。

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 3)付箋 ~本書からの内容抽出です
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P20 私たちは自然と「答えのあるゲーム」の戦い方をしてしまいます。残念ながらそのスタイルが体に染みついています。義務教育の中で、そして部活や受験、就職活動と、あらゆる「答えのあるゲーム」で試されてきたからです。

P28 では、どのようにして、答えのないゲームと戦うか?この3ルールしかありません。
   【「答えのないゲーム」の戦い方】
    ①「プロセスがセクシー」=セクシーなプロセスから出てきた答えはセクシー
    ②「2つ以上の選択肢を作り、選ぶ」=選択肢の比較感で、”より良い”ものを選ぶ
    ③「炎上、議論が付き物」=議論することが大前提。時には炎上しないと終われない

P36 「絶対的」な答えがないのだから、「相対的」に答えに近づいていくしかない。(中略)比較して語ることで「なぜ、それを選ぶのか?」を自然と言語化できる。

P62 何かを学ぶ時、中でもとくに「考える力」や「答えのないゲームの戦い方」、「示唆」など目に見えないものを学ぶ時に大事にしてほしいのが、口癖=自分に問いかける言葉です。言葉が整うと思考が整う。

P136 【B○条件のルール】
    ①A(自分の意見)とにB(相手の意見)を真っ向から対立させて議論してしまうと、「答えのないゲーム」においては、「水掛け論」になってしまう。
    ②だからB(相手の意見)を直接否定してはいけない。相手の意見を直接否定した瞬間に水掛け論に突入する。
    ③だから、B(相手の意見)が○となる(成立する)「条件(b)」を提示して、その「条件」を否定(a)する。
   (中略)
   もし、○○○だったら、あなたの意見は正しい。だけど今回は○○○ではないので、あなたの意見は正しくない。

P199 何か調べようかな?と思ったら、それこそSiriに聞けば、だいたいのことは教えてくれます。文字を打ち込むことさえ求められなくなりました。ただ、こうした技術の進歩によって僕たちは、「とりあえず、作業」のワナに陥りやすくなっています。(中略)「とりあえず、行ってみる」ではなく、その前に論点を立てる。これが本当に大事なのです。

P236 仮説思考とは、「四の五の言わずに、与えられた情報から論点に対しての答え(回答)を作り切ること」
   特に大事なのは、「作り切る」ことです。情報が足りないとか、そんなのわかるわけないとぼやかず、四の五の言わずに、自分の答えを作り切るまで思考を止めないでください。

P256 調べるというのは、単純ですが本当に奥の深いプロセスです。類似例を考える(調べる)時のポイントは、
   ①「論点」=何のために調べるのか?をとことん、明確にした上で、
   ②①で立てた論点について、がむしゃらに調べる、、無心に調べる。
   ③調べたらその論点の方向制で、どんな「示唆」が言えそうか?を書き出す。
   という順序です。

P260 頭に叩き込むためには、繰り返しになりますが、「ゲーム&ゲーム」でいえば、という枕詞をセットに覚えてください。
   ステップ1:論点を立てる
   ステップ2:ファクトから示唆を抽出する(+類似例を考える)
   ステップ3:仮説を立てる
   ステップ4:仮説を検証する(+リアリティ・スウィッチを入れる)

P288 この本でも散々「暗記して欲しい」と言ってきましたが、答えのないゲームを攻略するためには、理解ドリブンよりも暗記ドリブンが重要なのです。
   もう少し具体的に言うと、「難題に出会う→何となく解き始める」というのが理解ドリブンで、「難題に出会う→”暗記したこと”をそのまま思い出す→それを頭の中に浮かべ、その教えを元に解き始める」というのが、暗記ドリブンです。

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 4)今日の気づき
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「思考の技術」というテーマの通り、本書には、「3つのルール」を始め、「示唆」「B○条件(びーまるじょうけん)」「ゲーム&ゲーム」などの思考テクニックが登場しますが、著者の言うとおり、いくらこれらの理屈を読んでわかったつもりになっていても、実際のビジネス現場で使えなければ意味がありません。

そういう意味で、これらのテクニックを「暗記」して、事態に直面したときに手順がすらすら言えるようになっていれば、それがまさに「ベストプラクティス」になっている、という点が実は一番大切なのではないかと思いました。

みなさんも学生のときや社会人一年生のときなどは、念仏を唱えるように様々な知識や手順を四の五の言わずに暗記させられた経験をお持ちかもしれません。人間、いくつになっても、知識は使うべきタイミングで、まるで身体で覚えているかのように、颯爽と手順をつぶやきながら、テキパキと難題を解決していきたいものですね。

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 5)本書の目次
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P1  :はじめに
P20  :第1章 「答えのないゲーム」の戦い方をしませんか?ー「答えのないゲーム」の戦い方・3ルール
P57 :第2章 示唆ーファクトから「示唆=メッセージ」を抽出する思考技術
P125 :第3章 B○条件ー炎上を回避し、議論を健やかにする思考技術
P190 :第4章 ゲーム&ゲームー思考プロセス、問題解決プロセスを体得する
P279 :第5章 5つのゲーム感覚ー「答えのないゲーム」とその先へ
P306 :おわりに

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「答えのないゲーム」を楽しむ 思考技術
実業之日本社 (2022/12/8) 312ページ
高松 智史 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4408650005/