こんにちは。本シェルジュの安準です。
今日は「中秋の名月」。夜空を見上げると真ん丸なお月様が綺麗に微笑むかも。
毎日、違う顔を見せる月は多面性があるのが魅力的ですね。
そんな月をむかしの人々も同じような月を見ていたかと思うと、
少しだけ感慨深い気持ちになります。

むかしといえば、「歴史」。
最近、「歴史が好き」という人は案外多いようです。
「レキジョ」という言葉が流行るくらい女性でも歴史好きの方は多いようですが、
その「歴史」。本当に正しいのでしょうか?

ご存知のように歴史は面白く語られるため、
エピソードやフィクションが入りやすいものです。
特に歴史上のヒーローは、史実以上にカッコ良く描かれてしまいます。

また、政治的な要素も無視できません。
特に近代史は中国、韓国、日本の間で毎年教科書問題になるデリケートな問題。
「事なかれ主義」で、そもそも歴史にもも触れないことも多いようです。

では、物事の真実を考えるにはどうしたら良いでしょうか?
そのひとつの方法は、多面的に考えることですね。
片側だけでなく、あえて「反論」してみるのも大事です。
歴史的な「英雄」も実は「凡人だったのでは?」と見てみると、
意外に本質を見ることもできます。

そこで、今回は「あえて、歴史に反論してみる本」をご紹介したいと思います。
「こういう考え方もある」と思いながら歴史に対すると、
より幅のある思考になれるのではないでしょうか?

単なる歴史の本ではなく多面的な思考力を養うにも有効な1冊です。
そう、今日のお月様も多面的に違う顔をしていますよ。
<目次>
1)今日のオススメの一冊
2)付箋
3)今日の気づき
4)本書の目次

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〓 1)今日のオススメの一冊 〓
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テレビではいまだに言えない 昭和・明治の「真実」
熊谷充晃 (著)
遊タイム出版 (2014/06) 237ページ
AmazonURL: 
テレビではいまだに言えない 昭和・明治の「真実」

今回の登場人物紹介
■安藤:歴史好きのビジネスマン
■F城:歴史の先生

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安藤:先生!昨日のテレビでやってた昭和の歴史特集面白かったですね!
F城:うーん。面白いかもしれないけど、ちょっと脚色ついて作られてたかな……
安藤:え!?そうなんですか??僕なんて感動して泣いちゃったんですが……
F城:近代史は、資料も多いので正しそうなんですが、一方で政治的な色も出やすいんですよ。
安藤:そっか。確かに戦争に関することは政治的にもデリケートですからね。
F城:そうだね。客観的な史実に基づいて歴史を理解するのは大事ですよ。
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〓 2)付箋 ~本書からの内容抽出(引用)です 〓
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■はじめに:P.2
明治は「栄光の時代」であり、昭和は「暗黒の時代」……。
しかし実際は、そう単純なものではない。(略)
一般的な二元論とは異なった歴史の「真実」。本書では、通説の嘘を書くとともに、
いまだ語られることの少ない意外な真実を紹介していこうと思う。

■P.35
東郷平八郎
×通説:ロシア艦隊を破った「天才司令官」
○真実:迷走を重ねながらも強運と部下に助けられた

■P.52
近衛文麿
×通説:政権を放り出した「おぼっちゃま」
○真実:アジアブロック経済圏を作り「力の外交」で米英に抗おうとした戦略家

■P.113
日露戦争の負の遺産
×通説:戦争指導が精神論ばかりに
○真実:日露戦争が美談化したことで太平洋戦争の精神論が蔓延した

■P.145
ミッドウェー敗戦
×通説:ミッドウェーで空母4隻を喪失
○真実:”本当の痛手”は蒋援ルートを遮断できなくなったこと

■P.158
零戦が敗れた敗因
×通説:零戦は防御を軽視していた
○真実:防弾は他国と大差なし敗れた原因は「射撃訓練のあり方」

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〓 3)今日の気づき 〓
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東郷平八郎や山本五十六など戦争時のヒーローも見方を変えれば違う側面も見える。
また、評価の低い乃木希典、南雲忠一などは前提条件や時代、政治背景を考慮すれば、
非常に優秀であった側面が見える。
たんなる結果だけはなく全体から判断することが重要。
また、人に限らず、第二次世界大戦時の軍人や日本全国に広がった思想も
今では「悪」に見えるそのルーツは、日露戦争にあることが考えられる。
その時だけを見るのではなく流れを考えることでその真実が見えてくる。
多面的に見ることで物事をニュートラルに考えることが重要である。
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〓 4)本書の目次 〓
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はじめに
第1章 昭和の指導者は本当に愚かだったのか
第2章 敗戦の“本当の原因”は日露戦争にあった
第3章 日本帝国陸海軍はなぜ敗れたのか
第4章 テレビではいまだに言えない 昭和の「真実」
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テレビではいまだに言えない 昭和・明治の「真実」
熊谷充晃 (著)
遊タイム出版 (2014/06) 237ページ
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テレビではいまだに言えない 昭和・明治の「真実」