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ビジネス書書評の本シェルジュ

名著で学ぶ戦争論(vol88)

おはようございます。本シェルジュの村上です。

今月の本シェルジュは、「戦略」がテーマです。戦略に関するというと範囲は広そうですが、マーケティング戦略、人事戦略といった個別戦略までレイヤーを落とすと数多くの著作がありますが、戦略そのものということになると冊数は限られてくるように感じます。
また、「戦略」は戦争に勝つために考えられたと言っても過言ではありません。(この場合の”勝つ”は武力に限定したものではありません)

前回の松本さんが紹介されていた「「孫子の兵法」がわかる本」もそうでしたが、「戦略」を学ぶには、やはり戦争に学ぶ必要があるでしょう。今回は、戦争を論じた本にどういったものがあるのか、戦争論に関する名著を紹介してくれる本です。
例えば「孫子」については5ページほどで紹介されています。個々個別の戦略を理解するには物足りないですが、50の戦争に関する戦略本を紹介してくれているので、この中からまた気に入った本を見つけて読んでみてはいかがでしょうか?

私は、クラウゼヴィッツと孫子の本を改めて購入してみました。

<目次>
  1)今日のオススメの一冊
 2)付箋
 3)気づき
 4)本書の目次
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
〓 1)今日のオススメの一冊                 〓
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
『名著で学ぶ戦争論』
石津 朋之 (著)
 出版社:日経ビジネス人文庫 (2009/06/02) 288ページ
 
-----
村上: S子さんは、もちろん、マキアヴェリスト※だよねえ。
S子: どうして?
村上: 目的のためには手段を選ばないですよね?
S子: 当たり前じゃないの! 私の目的は全てに優先されるのよ!
村上: 人を踏みつけてでも、のし上がるんですね(^^;
S子: あら、私が踏んだほうが、皆は悦ぶのよ!
村上: マキアヴェリは狡猾な権謀術策を伝えたかったのではなくて、
    強力な国家をどうやれば作れるかを考え続けたんですね。
-----
※マキアヴェリストとは
「国家が危機に陥った場合、政治家は(国家存続の)目的のために有効ならば、手段を選ぶべきではない」
というマキアヴェリの言葉を、
ただ単に「目的のためなら手段を選ばなくてもよい」と解釈する考え方がある。
これはマキアヴェリの思想とは異なっているが、長い間誤解され、批判され続けた。
また、このマキアヴェリズムから派生して生まれた、
権謀術数主義者(目的達成のためには手段を選ばない人)を指す語を「マキャヴェリスト」という。
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〓 2)付箋 ~本書からの内容抽出です            〓
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
・トゥーキュディデース『戦史』
「私の記録からは伝説的な要素が除かれているために、
これを読んで面白いと思う人は少ないかもしれない」
・カエサル『ガリア戦記』
 カエサルは兵士に自らの意図を明確に説明すると共に、
 偶然や不確実性が渦巻く戦場において、兵士の不安を取り除くべく
 陣頭指揮にあたったのである。
・『孫子』
 これほど長い期間、多くの人々に影響を及ぼし続けた戦略本は
 他に存在しない。
・『甲陽軍鑑』
 「人は石垣、人は城、人は堀」は、本書において
 人心掌握が中心的な題材の一つになっている。
・マキアヴェリ『君主論』
 マキアヴェリの思想に批判が向けられた背景には、
 君主論の内容が十分に理解されてこなかった事実があるだろう。
・クラウゼヴィッツ『戦争論』
 「クラウゼヴィッツは最高の戦略思想家どころか、
  唯一の戦略思想家である。」
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〓 3)今日の気づき                    〓
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 歴史と共に、戦争は起き、その戦争に生き残るために数多くの戦略が生まれた
 そして、絶賛される戦略論であっても、
 対立的な考え方が存在し、否定されるものではない。
 本筋の戦略観を持った上で、多面性を持つことも忘れてはいけない。
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〓 4)本書の目次                     〓
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  
第1部 古典に学ぶ軍事戦略
1.多角的な戦争史叙述に挑んだ傑作:ヘロドトス『歴史』
2.戦争を引き起こすのは「利益」「名誉」「恐怖」:トゥーキュディデース『戦史』
3.曖昧さが支配する洗浄:カエサル『ガリア戦記』
4.地政学の父:マッキーンダー『マッキンダーの地政学』
5.世界最古・最高峰の兵法書:孫子『孫子』
6.戦略研究未開の地:陳寿『正史三国志』
7.国家の興亡を人から描く:司馬遷『史記』
8.政治的行為としての戦争:『甲陽軍鑑』
9.運命と力量に左右される政治権力を支えるのは軍事力:マキアヴェリ『君主論』
10.ナポレオン戦争とその衝撃を活写:トルストイ『戦争と平和』
第2部 クラウゼヴィッツ『戦争論』に学ぶ
11.真の戦略思想家:クラウゼヴィッツ『戦争論』
12.付加価値高い決定版:クラウゼヴィッツ『戦争論』英訳版
13.珠玉のクラウゼヴィッツ論:ハワード『クラウゼヴィッツ』
14.小編ながら最高峰:ハワード『第一次世界大戦』
15.平和とは秩序に他ならない:ハワード『平和の創造と戦争の再生』
16.処理するための原理を追究:ジョミニ『戦争概論』
17.最高の評伝:パレット『クラウゼヴィッツ~戦争論の誕生』
18.思想家の影響を重視した戦略研究の古典:パレット『現代戦略思想の系譜』
19.戦略形成における文民の役割:ブロディ『戦争と政治』
20.ドイツ第三帝国の戦争論:ルーデンドルフ『総力戦』
第3部 戦争の哲学に学ぶ
第4部 システムとしての戦略論
第5部 国家と戦争の関係から学ぶ
      ※小目次は省略致します。
第6部 現代の戦略論 
41.戦略のパラドックス:ルトワック『戦略』
42.世界秩序回復の壮大な事例研究:キッシンジャー『回復された世界平和』
43.クラウゼヴィッツに対するアンチテーゼ:クレフェルト『戦争のアート』
44.最もラディカルな戦争観:クレフェルト『戦争の変遷』
45.アメリカ外交の生き証人:ケナン『アメリカ外交50年』
46.戦略の本質は普遍:グレイ:『現代戦略論』
47.核戦略は戦略と呼べるのか?:フリードマン『核戦略の進化』
48.戦争のパラダイムシフトを喝破:スミス『軍事力の有用性』
49.プロセスとしての戦略:マーレー『戦略の形成』
50.現代戦の勝利をもたらすもの:ビドル『軍事力』
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『名著で学ぶ戦争論』
石津 朋之 (著)
 出版社:日経ビジネス人文庫 (2009/06/02) 288ページ

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