みなさん、こんにちは、藤川 豊です。

暑い日が続いてますね。。。健康には留意しつつ、乗り切りたいところです!

さて、今回紹介する本は『無敗営業 「3つの質問」と「4つの力」』です。

この本の著者の高橋浩一さんは、東大卒の異色の営業コンサルとして、コンペで8年間無敗を続けてこられたそうですが、そのノウハウを公開する!というコンセプトで書かれた書籍です。
「営業は科学である」「営業力は技術だから、誰でも身につけられる」という考えのもとで、そのアプローチ方法が具体的に示されています。

我々診断士としても、いかにしてお客様との接点をつくり、どう活かしていくのかが非常に重要だと思っています。そうした”営業力強化”の参考にしたく、手に取りました。

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 1)本日紹介する書籍
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無敗営業 「3つの質問」と「4つの力」
著者:高橋浩一
出版社:日経BP (2019/10/10)               https://www.amazon.co.jp/dp/4296103679

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 2)本書を選んだ理由    どんな人が読むべき?
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・組織の営業力を強化する方法を探している方
・自身の営業力を高めたい中小企業診断士 など

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 3)付箋 ~本書からの内容抽出です
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P36
「過去に出会った中で最高だと感じた営業担当者の特徴を教えてください」と、お客様に聞いた調査結果を集計すると、一番多かった回答が「わかってくれる・意図を把握してくれる・的確・明確」の32%でした

P39
「なぜ、多くの営業は、(そうしたいわけではないのに)お客様の期待からズレてしまうのか」の理由は、「売る側」と「買う側」に分かれた瞬間、非常に大きな情報ギャップが発生するからです。

P68
これまで3万人以上の営業パーソンとお話してしてきた私が常々感じているのは、営業力がなかなか上がらない場合、ご自分の案件について「これは楽勝なのか、接戦なのか(それとも惨敗なのか)」を把握しないまま戦っているケースが多いということです。そこでまずは接戦に気づく感度を上げることが大切になります。

P70
「接戦状況を問う質問」とは、いったいどんな接戦なのか、その内容や状況を把握するための質問です。

P74
受注や失注の理由を聞くのも大切ですが、そこで終わらせず、「弊社に発注することはどの瞬間に決まりましたか」「どんな場面で、心がぐっと動いたのでしょうか」という決定場面も尋ねて、その情報を蓄積していただきたいのです。

P85
これまで伺っていなかったような、裏にある情報を聞けるようになると、その中でも「お客様がやりたいことや実現したいこと」「まだ解決していないお客様のお悩み」「競合や社内の意思決定に関する情報」といった情報が出てくることがあります。

P115
お客様と営業の”ズレ”を解消する「4つの力」とは、「質問力」「価値訴求力」「提案ロジック構築力」「提案行動力」です。

P122
第3章で「営業担当者に失望して発注を控えるとしたら何が不満なのか」というアンケートに対して、「営業担当者として要件のヒアリングが不十分、情報の把握ができていない」の項目が一番多く、50.8%であったことをお伝えしました。

P173
価値訴求の中でも、比較的難易度の低いものは、「労務提供」や「適量コミュニケーション」です。お客様の負担が軽くなるように、こちらの時間を割いたり、コミュニケーションの回数やタイミングを見計らうことも、お客様から喜ばれることがあります。

P177
お客様との会話の中から共感レベルをあげていくことを考えてみましょう。ヒントになるのが、有名な「ジョハリの窓」という概念です。ここでのポイントは「お互いが知らないことを共有すること」です。人間関係は秘密を共有することで、一気に深まります。「ジョハリの窓」に出てくる4つの窓には順番があります。「開放の窓」、「秘密の窓」、「盲点の窓」、「未知の窓」です。

P182
普段のビジネスの場面でも「3つのC」はよく耳にします。この3つのCに、さらに「カスタマーのカスタマー=お客様のお客様」「カスタマーのコンペティター=お客様の競合」を加えたのが「5つのC」です。

P205
外部発注の際、「課題や要望」がきれいに整理されていないお客様は意外と多いので、課題や要望を整理するお手伝いができれば、お客様にとても喜ばれます。

P240
「連絡をしてくる頻度が少なすぎた」という不満は24.4%と、全体の4分の1近くが回答されていますが、「連絡をしてくる頻度が多すぎた」を選択された方は、わずが5.9%です。連絡をしてくる頻度が少なすぎることへの不満は、多すぎることへの不満に比べて4倍あることになります。

P271
ここまで、「質問力」「価値訴求力」「提案ロジック構築力」「提案行動力」という4つの力を説明しました。お客様からどんどん情報をいただいて、そこでお役立ちの提案(価値)を提供し、さらに情報をいただいて、材料がより豊かなになったところで緻密なロジックを作り、そのロジックに従って、競合に差をつける提案行動をスムーズに展開できるようになるわけです。常にベースになるのは質問力です。質問力によって、お客様と営業の間にある情報ギャップを埋めることができます。

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 4)今日の気づき
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お客様にとっては、「営業が的確にこちらをわかってくれる」ことが、何より重要ということでした。情報ギャップから生まれる「ズレ」を解消するためにも、お客様の置かれた状況や、背景などを、まずはきちんと理解することを心掛けたいところです。

また、お客様は「連絡をしてくる頻度が多すぎた」ことに不満を感じることは少ないということも、新たな発見でした、しつこいアプローチにならない程度にどんどん連絡して、「質問してくれる」「わかろうとしてくれる」と認識いただくためにも、積極的に動いていくべきですね。

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 5)本書の目次
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第1章 営業とお客様の「ズレ」は、情報ギャップから生まれる
第2章 情報ギャップを乗り越えて接戦を制する「3つの質問」
第3章  お客様とのズレを解消する「4つの力」
第4章 お客様を深く理解する「質問力」
第5章 お客様に必要とされるための「価値訴求力」
第6章 お客様の意思決定を助ける「提案ロジック構築力」
第7章 お客様と共に段取りを進める「提案行動力」
第8章 「ルート型」「アカウント型」で4つの力を発揮する

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無敗営業 「3つの質問」と「4つの力」
著者:高橋浩一
出版社:日経BP (2019/10/10)           https://www.amazon.co.jp/dp/4296103679