おはようございます。
本シェルジュ・イレギュラーズの村木です。
寒い毎日が続いていますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
今日は「日本の経営」を考える本をご紹介します。
『V字回復の経営』等の著者 三枝匡氏と経営学者の伊丹敬之氏の対談を
まとめている本で、大変読みやすく、かつ説得力のある一冊です。
日本経済が低迷している中で、改めて日本企業が独自の新しい「経営」を
再確立し、社員を熱くする戦略、組織を創っていくためには何が必要か、
経営者人材を育てていくには何が必要か、考えていくヒントが多くあります。
ぜひお手にとってみてください。
<目次>
1)今日のオススメの一冊
2)付箋
3)今日の気づき
4)本書の目次
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〓 1)今日のオススメの一冊 〓
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「日本の経営」を創る
三枝匡(著)・伊丹敬之(著)
日本経済新聞出版社(2008/11/21)390ページ
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「日本の経営」を創る
今回の登場人物紹介
◆A子:若手社員
◆B子:頼れる大先輩
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A子:上司から「経験から学んでいるか」と言われたんですが、それって
どういうことなんでしょう?
B子:「経験から学ぶ」ということは、過去の成功や失敗などを自分で
抽象化し、次の環境でそれを当てはめることよ。
A子:抽象化したものを、別の環境で具体化する…それって難しそうです。
B子:何度もやってみることが大切よ。これは経営者人材を育てる点でも
重要なプロセスなの。
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〓 2)付箋 ~本書からの内容抽出です 〓
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■P.103より
自分の経験をコンセプチュアライズ、すなわち一つの概念にまとめることが
できると、次に自分が似たような状況に出合ったときに、以前の概念を新しい
状況に適用できます。
■P.154より
どんなに頭のいい人が作った戦略でも、そこで働く人たちが熱くならなければ
意味はないんです。別の言い方をすると、そこで働く人たちのレベルに合わせ
た戦略でなければならない。
■P.210より
組織を生き生きとさせる第一のポイントは、いい戦略を打ち出して、何と言っ
ても、小さい成功でもいいから皆が張り切れる成果が出てきて、これは面白い
と皆が感じ続けることなんですよね。
■P.344より
人が育つスピードに対して寛容だから、それぞれの人間が組織に対してコミ
ットしようと思ってくれる、というメリットがあるわけです。もう一つ、多く
の人がわりと長くステイするから、人間のネットワークが比較的安定しやすい
んです。
■P.347より
一握りの戦略家と多数のフォロワーという形態が保てるなら、これが一番
強いとは思いますね。それが日本ならではの行き方でしょう。
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〓 3)今日の気づき 〓
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日本企業では経営者人材の枯渇が問題。その育成を考えるとき、「創って、
作って、売る」の組織のワンセットがカギとなる。例えば、そのワンセットを
持つことの多い海外現地法人での若い人材の経営経験は、経営者のトレーニ
ングにはよい。
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〓 4)本書の目次 〓
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まえがき
第一章 アメリカ流経営、九つの弱み
第二章 「日本的経営」も威張れたものではない
第三章 論理化する力、具体化する力
第四章 日本における「経営の原理」
第五章 「創って、作って、売る」サイクルの原理
第六章 人の心を動かす戦略
第七章 事業の再生、大組織の改革
第八章 抵抗勢力との戦い
第九章 失われてきた経営者育成の場
第十章 今、求められる経営者人材
あとがき
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「日本の経営」を創る
三枝匡(著)・伊丹敬之(著)
日本経済新聞出版社(2008/11/21)390ページ
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「日本の経営」を創る
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