こんにちは。
「本シェルジュ」の廣瀬達也です。
何をするにもいい季節となってきました。ただ、ちょっと気温が不安定。不安定な気温に連動して、体調を壊すこともあります。みなさまご注意を(自戒をこめて)。

さて、その何をするにもいい季節、突然ですが仕事はどうでしょう?楽しいですか?私は悩める子羊、いや悩める企業内診断士・・つまりは会社員をやっています。
周りにいらっしゃる華麗なる経営者の方、しなやかに活動されているフリーランスの方などのご活躍を見聞きするたびに、会社員である自分を野暮ったく感じてしまうことがあります。
「会社に残るほうが高リスク」などの言葉に心を痛めたり、「大企業は既得権益を貪っている」などの言葉に静かにため息をつきます。
それでも、さすがに会社員を30年以上もやっていると、それなりの耐性もでき、「サラリーマンで悪いか!」と逆ギレすることもなくなり(?)、徐々に「みんなそれ
ぞれで自分が選んだ道で力を発揮すればいいじゃない?」と思えるようになってきました。
そんなとき

「今いる会社がつまらないと考えた人がとる道は、3つあります。『辞める』か『染まるか』か『変える』かです」

と、いうなかなかにフックの効いた一文が目に止まりました。

今回ご紹介する本は、

「仕事はもっと楽しくできる
大企業若手50社1200人 会社変革ドキュメンタリー」(ONE JAPAN 著)

上述の一文は、大手企業の若手社員の活動であるONE JAPANの代表・濱松誠さんの言葉。
自社のパナソニックにて「One Panasonic」という活動を立ち上げた濱松誠さんの噂は
聞いたことがありました。そして、それがONE JAPANという活動になっていることも漏
れ聞こえていたのですが、気がつけば私自身の会社もONE JAPANの端っこに入っていました。

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1)本日紹介する書籍
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「仕事はもっと楽しくできる
大企業若手 50社1200人 会社変革ドキュメンタリー」
プレジデント社 (2018/9/27) 288ページ
ONE JAPAN(ワンジャパン) (著)
AmazonURL:www.amazon.co.jp/dp/4833451344

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2)本書を選んだ理由 どんな人が読むべき?
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・会社員としての仕事もまずまず充実はしているが、自分の中から「もっと何かを
求める声」が聞こえる。
・時おり、「サラリーマンを舐めんなよ!」と叫びたくなる。
・社内では上から降ってくる仕事をこなしているだけで、仕事にやりがいを感じない。
・新しいことに取り組みたいと思っているけど、身近に志を同じくする仲間がいない。
・「働き方改革」などのフレーズが社内でも飛び交っているものの、掛け声だで実感が
わかない。
・他の会社の若手社員たちは何を考えているのか知りたい。
・ONE JAPANって聞いたことはある。どんな人たちがどんな活動しているのか気になる。

と感じているみなさん

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3)付箋 ~本書からの内容抽出です
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■濱松誠さん(パナソニック)
「辞める」ことを否定する気は全くありません。もっと自分に合った風土の企業に
転職する手もあるし、自分で企業する、スタートアップにジョインする道もあるで
しょう。しかし、会社に残ると決めたのであれば、「染まる」か「変える」か、どち
らかになります。今いる会社に染まりたくなかったら、自分で少しでも働きやすい楽
しい会社に変えていくしか、方法はありません。
この本でお伝えするのは、「変える」を選んだONE JAPANのメンバー50社1200人の話です。

■山本将裕さん(NTT東日本)
本業で何かを企画すると、上司を通したのか?と言われます。でも、「本業ではなくプ
ライベートの有志活動なんです。」といえば、部門を超えて他部署の人に声をかけるこ
とも相談することもできる。スタンプラリーをすっ飛ばすことができるんです。僕は
有志活動ならではの強みを使い倒しました。

■大川陽介さん(富士ゼロックス)
大川にとって予想外だったのは、「若手の秘密結社」として始動した「わるだ組」に
続々と中堅・ベテラン層がジョインしてきたこと。「『お前たちはまだまだいい子ちゃんだよ。
俺たちの方が、もっと悪かったぜ』と、ワル自慢するおじさんたちが現れたんです。
その人たちが本当に最高で素敵な人たちで、人脈のない若手に人を紹介してくれたり、
予算の取り方をアドバイスしてくれたり・・・」

■須藤奈応さん(日本取引所グループ)
自分がプロジェクトを推進する立場になったからこそ初めてわかるようになったこともある。
そのひとつが、大企業のリソースの力だ。大企業の名刺を持っていることで信頼感が担保され、
会いたいと思う人にはほとんど会うことができる。人、資金、経験値。そして信頼。大企業が
持つ資産は多い。ますます日本取引所グループのリソースを有益に使って社会課題の解決に近
づきたいという想いが強くなった。

■神原一光さん(NHK)
神原が、ONE JAPANに参加を決めた理由はもうひとつあった。第一回総会で26社120名の参加
をアピールしたONE JAPANの「この先のアウトプットの構想」が明確ではないと感じたからだ。
「横のつながりをつくって、なんでも話あえる環境をつくる。その後、オープンイノベーション
の可能性を探っていく」と話す濱松と大川だったが、その話を聞いて神原は直感的に「このまま
では、まずい」と思った。

■小倉宏弥さん(プレジデント社)※本書の企画者さんです
「どうしてONE JAPANを取材しようと思ったんですか?」
「20代、30代の仕事に対する価値観が変わってきているといわれます。取材をしていても、その
空気は感じます。けれども、自分を含めた若手の声は上世代の声にかき消されて聞こえにくい。
僕は若手が何を考えて働き、どう生きていこうとしているのかを知りたかった」

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4)今日の気づき
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久しぶりに、会社員としてのココロが熱くなりました。そして、若い人が羨ましいとも・・
会社員としてできること、企業の看板を使ってできること、いろいろあります。もちろん使うも
使わないも、辞めるも自分の意思で決めればよいこと。

いつの時代も若手は悩んで、もがいて、自分の道を見つけていく。
そして、そこに仲間がいれば心強い。青臭いようだけど、そういう青臭さ、真面目さ、
そして、シタタカサ、大企業若手のみなさんの熱を感じた一冊でした。

オッサンの私もまだ頑張れることがありそうだ。と密かに想いました。
それにしても、こんな熱を帯びた若手のみなさんを取材するってとんでもないエネルギー
だな。と本をつくる側のエネルギーにも頭が下がります。

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5)本書の目次
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はじめに 〜一歩踏み出せば会社はもっと楽しくなる〜

第1章 社内でつながる
大企業は人脈が命。つながるだけでも仕事は劇的に変わる

第2章 会社を巻き込む
一番のリソースもチャンスも実は社内にあった

第3章 イノベーションを起こす
「その仕事、うちの会社でもできるよ」と今は言い切れる

第4章 社外でつながる〈ONE JAPAN結成〉
若手の有志でつながり会社を変えるなんでアホなくらい合理的
じゃない。だからこそ、やるんです。

第5章 共有し、共創する
「熱気」は必ず冷める。その前に成果として「アウトプット」
しなければならない

おわりに
「どうしてONE JAPANを取材しようと思ったんですか?」

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「仕事はもっと楽しくできる
大企業若手 50社1200人 会社変革ドキュメンタリー」
プレジデント社 (2018/9/27) 288ページ
ONE JAPAN(ワンジャパン) (著)
AmazonURL:www.amazon.co.jp/dp/4833451344

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